和解離婚について解説します!〜和解勧告を受け入れた方がいい理由と手続きの方法〜

和解離婚についてみなさんご存知でしょうか?実は離婚する人にとって、とてもメリットのある離婚なのです。今回は和解離婚についてそのメリットと手続きをご紹介します。

目次

和解離婚って知ってる?知っておかないと損ですよ!


離婚
裁判にも、和解で解決する方法があるって知っていましたか?
 
和解離婚は離婚裁判で争う人にとって、とてもメリットのある離婚なのです。
 
今回はそんな和解離婚のメリットと手続きについてご紹介します。
  • 離婚裁判を考えている人
  • なるべく早く離婚したい人
は要チェックです!

和解離婚とは?


ではそもそも和解離婚とはなんなのでしょうか?

実は和解離婚は離婚裁判の結末の一つなのです。

その大きな特徴は「判決が出ない」ところにあります。

【和解離婚とは】(1)離婚裁判の途中で夫婦が和解すること

和解離婚とは、一言で言ってしまえば【離婚裁判を起こしたものの、裁判の途中で夫婦が離婚について合意(和解)し、離婚が成立すること】です。
 
ですから「裁判によって離婚せよ」「慰謝料〇〇円払え」と言ったような判決が出ることはありません。
 
その代わりに和解調書という書類が裁判所から出されます。 
 
つまり、離婚裁判で離婚が成立するのは
  1. 「離婚しなさい」という判決が出され離婚が成立
  2. 夫婦の和解によって離婚が成立

の2つのパターンがあるのです。

協議離婚と和解離婚は言葉が似ているため混同している人が多く見受けられますが、この二つは似て非なるものです。

協議離婚は、まず始めに夫婦二人で話し合い、その時点で離婚についての双方の合意が得られれば離婚が成立する、というものです。日本で最も多い離婚の形式となります。

いっぽう和解離婚も、裁判の途中ですが双方の合意によって離婚するのですから、形式上は協議離婚ということになるのですが、あくまで離婚裁判の結果の和解離婚として、区別されます。

【和解離婚とは】(2)裁判中に裁判官が和解勧告

まず離婚には様々な種類があります。一般的に離婚する場合は
  1. 協議離婚
  2. 調停離婚
  3. 裁判離婚

という手順を踏んで離婚することになります。

詳しくは離婚するための条件を知ろう!〜協議離婚・調停離婚・裁判離婚をするための条件〜を参考にしてください。

協議でも調停でも夫婦の折り合いがつかない場合は最終的に離婚裁判を起こすことになりますが、必ずと言っていいほど離婚裁判は長期化します。

そもそも裁判を起こさなければならないくらい問題がこじれているのですから、当たり前といえば当たり前です。

しかし長期にわたる離婚裁判は精神的にも労力を使いますし、もちろん弁護士費用をはじめとした費用もかさみます。

そこで、裁判での審理の途中、裁判官から夫婦に向けて「もうお互い和解したらどうですか?」と和解を促されることがあります。

これが裁判官による和解勧告です。

裁判官から和解勧告が出されるのは裁判中のこのタイミング、と決まっているわけではありません。

第一回目の審理から言われる時もあれば、こじれにこじれお互い身も心もボロボロになって出されることもあります。

担当する裁判官や離婚問題の状況によってケースバイケースです。

離婚裁判が泥沼化するということは先の見えない不安と戦うことになりますから、できるなら和解というかたちで裁判を終わらせるのが良い、と考えるのは当事者である夫婦も裁判官も同じなのです。

ちなみに全体の裁判のうち40%ほどが和解という形で離婚裁判を終えています。

【和解離婚とは】(3)双方の合意によって成立

和解勧告が出されたら必ず受け入れなければならないわけではありません。
 
もちろんそれを拒否して裁判に挑み続けることもできます。また、夫婦の双方が和解に応じなければ和解離婚は成立しません。
 
和解に向けての話し合いは裁判官の仲裁のもと、行われます。
 
離婚裁判は「判決によって相手の合意なしに離婚させる」というのが一番のポイントでしたが、和解離婚では調停離婚のように、第三者(裁判官)がより良い解決のために間に入り、しっかりと別室(多くは裁判内の応接室など)で話し合いお互いが合意してやっと和解が成立することになります。
 
双方が和解に合意する見込みがないときはまた裁判の審理に戻って判決が出るのを待つことになります。

和解離婚のメリット〜和解勧告を受け入れた方が良い理由とは?〜


それでは、和解離婚には具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?

【和解離婚のメリット】(1)裁判が長引くのを防ぐ

既に書きましたが、離婚裁判が長引くと夫婦にとって良いことはありません。
 
費用と労力がかかり、裁判中という気の重さから仕事も手につかなくなってしまうでしょう。
 
裁判官の和解勧告を受け入れ、夫婦が合意すればその時点で裁判は終了します。
 
だいたい離婚裁判が1年ほどかかるとされている中で和解勧告を受け入れれば、早ければ3ヶ月ほどで裁判が終了することもあります。
 
和解勧告を受け入れることはなるべく早く離婚裁判を終わらせる手段の1つなのです。
 
離婚を早めに終わらせたい人は離婚裁判にかかる期間はどれくらい?〜なるべく早く離婚する方法とは〜も参考にしてください。 

【和解離婚のメリット】(2)和解調書は強制執行が可能

和解離婚では、和解が成立すると和解調書というものが裁判所から出されます。
 
これは裁判の判決と同じ効力を持ち、法的な強制執行力を持ちます。
 
簡単に説明すると、慰謝料や養育費の取り決めをしたにもかかわらず、支払いが遅れたり止まった場合は相手の給料差し押さえなどの法的措置をとることができます。

【和解離婚のメリット】(3)円満な関係で裁判が終了

離婚裁判は離婚の判決を奪い合う、いわば夫婦にとって争いです。
 
判決が出るということは言い換えればどちらかが勝者になり、敗者になるということです。
 
離婚裁判が終わった後に強い後悔が残る人も多いでしょう。
 
いっぽう和解離婚では裁判の途中で話し合うわけですから、円満な離婚とまではいかなくてもお互いが納得した上で離婚が可能です。離婚後の関係にも違いが出るでしょう。

【和解離婚のメリット】(4)戸籍上に裁判と書かれない

離婚が成立し、離婚届を提出すると、戸籍上に離婚と書かれます。
 
このとき裁判離婚なら【○月○日に裁判により離婚】と書かれます。
 
ですが和解離婚の場合【和解により離婚】と戸籍上では書かれるのです。【裁判】とはっきり書かれるよりは他人に与える印象が格段に良いですよね。
 
もちろん戸籍は簡単に人に見せるものではありませんが、もし再婚をするときなどに新しい恋人に戸籍を見せるときにはとても大きいメリットであると言えますね。

和解離婚が成立するまでの流れ

和解離婚が成立するまでの流れと必要な手続きをご紹介します。

【和解離婚の手順】(1)離婚訴訟が発生する

まず、前提として和解離婚は離婚裁判の解決の一つですから、離婚裁判が起きていないと問題になりません。

離婚裁判が起きるためには必ず調停を行う必要があります。(調停前置主義)

離婚裁判に至るまでの流れは離婚訴訟を起こす前に覚えておきたい!〜裁判の概要と勝つために必要なこととは?〜を参考にしてください。

【和解離婚の手順】(2)口頭弁論期日での裁判官の和解勧告を受け入れる

離婚裁判では、審理が始まるとお互いが根拠に基づいて主張と反論を繰り返します。
 
その途中で裁判官が「この夫婦は和解ができるかもしれない」「判決を出すよりも和解の方が夫婦のためかもしれない」と感じたら和解勧告が出されます。
 
その和解勧告を受け入れると、今度は別室で裁判官を仲裁として、裁判で争っていることについて夫婦間でもう一度話し合うことになります。
 
多くは離婚するしないに加え、慰謝料親権のことです。
 
話し合いがまとまり、お互いが離婚について合意すると和解成立となり、その時点で裁判は終了し、家に帰ることができます。

【和解離婚の手順】(3)裁判所が和解調書を作成

 和解が成立すると裁判所から、和解の内容を記した和解調書(和解した内容の証明書)が作成されます。

【和解離婚の手順】(4)離婚届を提出して離婚が成立

和解が成立してから10日以内和解調書の謄本離婚届を提出すると和解離婚の手続きが全て完了します。
 
この際本籍地以外に提出する場合は加えて戸籍謄本も必要になります。
 
離婚届について詳しくは離婚届の手続きはこれだ!!離婚届の書き方と提出方法を参考にしてください。 

和解離婚について解説します!〜和解勧告を受け入れた方がいい理由と手続きの方法〜のまとめ


和解離婚についてお分り頂けたでしょうか?
 
裁判で和解するということはまだ話し合う余地が残っているとも言えます。
 
ですからまず、裁判を起こす前にもう一度じっくり話し合ってみて、なるべく良い形で離婚できる方法を探すことも重要でしょう。
 
それでも裁判に挑みたいという意思があるのなら、離婚問題に強い弁護士に相談することが必要不可欠です。
 
離婚裁判において、弁護士は長きを共にするパートナーです。あなたに合った弁護士を探しましょう!
和解という道を知って、あなたにとってより良い離婚の終末を迎えることができたら幸いです。
この記事の作成者

ジコナラ編集部