離婚後の再婚禁止期間と嫡出子について解説します!!

離婚後の再婚禁止期間について知ってますか?男性と比べて女性は離婚後に再婚できるようになるまで日数を必要とする・・・そんな話を聞いた事がある人も多いでしょう。実はその再婚までの期間は特定の条件下では制限されない事もあるのです。少しでも早く再婚したいと思っている人のために、離婚後の再婚禁止期間と生まれてきた嫡出子についてお話したいと思います。

目次

離婚後の再婚期間の制約とは?

 

男性には無い、離婚後の再婚禁止期間というものが女性にはあります。

なぜこんな法律があるのか不思議に思う人もいるでしょう。

男女差別ではないかという声もありました。

そこで、ここでは

  • 離婚後の再婚禁止期間について、
  • 嫡出子の推定について、
  • 非嫡出子と認知について、
  • 再婚禁止期間が除外される事もある、

という大きな4つの項目に分けて話を進めていきたいと思います。

離婚後の再婚禁止期間とその後産まれた子どもについて気になる人の参考になれば幸いです。

離婚後の再婚禁止期間って何?〜女性の再婚を制限する法律〜

 
離婚後の再婚について知るためには、まず再婚禁止期間についてくわしく知ることからはじめましょう。

離婚後の再婚禁止期間って何?① 女性は離婚後100日は再婚ができない【民法733条】

民法では、昔から離婚後6ヶ月は女性は再婚する事が出来ないという離婚後の再婚禁止期間が設けられていました。

しかし、つい最近の平成26年に、この民法733条が改正され6ヶ月から100日になりました。

単純に1月30日で計算しても6(月)✕30(日)=180(日)だったものが100日になったのですから、半分近くも早く結婚できるようになったのです。

これは少しでも早く再婚したい女性には嬉しい民法の改正ですね。

しかし、まだ100日も再婚できないのかという不満がある人もいるでしょう。

離婚後の再婚禁止期間って何?② 離婚のとき妊娠していなければ適用しない

そこで、もっと早く再婚したい人は、離婚の時に妊娠していないという事実を証明できれば、この離婚後の再婚禁止期間は適用されないという決まりもあるのです。

そのためには、産婦人科医の診断を受け、妊娠していないという診断書に離婚日を入れて証明してもらえば良いのです。

これにより、実質、妊娠していない女性は男性と変わりなく離婚後すぐに再婚できるようになったのです。

離婚後の再婚禁止期間って何?③ 生まれてくる子供と父親の関係のための規定

そもそも、女性にだけなんで離婚後の再婚禁止期間が設けられていたのかと言うと、再婚後生まれてきた子どもの父親が誰であるのかハッキリさせるため、子どもと父親の衝突を避けるためなのです。

自分の愛する女性の子どもであれば、誰の子どもでも等しく愛情を注ぐ人もいるでしょうが、自分で出産する事が出来ない男性にとって、心の中では「本当に自分の子どもなのだろうか」という不安もあるでしょう。

そのために家庭内の問題になる事もあります。

そのための法律として再婚禁止期間があるのです。

離婚後の再婚禁止期間と嫡出子

 

結婚している男女の間に生まれてきた子どもは、ほとんどの人が何の疑いも持たずに「自分たちの子ども」として認識します。

しかし、離婚後の再婚となるとそこに疑問が生じる人もいるのです。

離婚後の再婚禁止期間と嫡出子① 嫡出子(ちゃくしゅつし)とは?

あまり耳慣れない言葉ですが、嫡出子という言葉を耳にしたり、どこかで見た事があるという人もいるでしょう。

難しい言葉に置き換えられていますが、嫡出子とは法律的に夫婦であると認められている男女の間に産まれた子どもの事であり、単純に「夫婦間の子ども」という言葉に置き換える事が出来ます。

しかし、愛人が子どもを出産する事もありますね。

そのような子どもについてはまた呼び名が変わってきます。

これについては後ほど詳しくご説明しますが、法律的に夫婦間の子どもと夫婦でない男女の間に産まれた子どもについて分ける必要があるのです。

ですから、子ども=嫡出子という捉え方は出来ないのです。

離婚後の再婚禁止期間と嫡出子② 推定される嫡出子とは【民法772条】

妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
 
婚姻の成立の日から200日を経過後、または、婚姻の解消や取消しの日から300日以内に生まれた子供は、婚姻中に懐胎したものと推定する。
 
民法772条

法律上の夫婦の間で産まれた子どもと、そうでない男女間に産まれた子どもについて分けているという事をお話しました。

それ以外にも夫婦間に産まれた子どもには「推定される嫡出子」とそうでない嫡出子に分けて考えられます。

推定される嫡出子となるのは上記のような子どもとなります。

どちらも嫡出子である事には変わりないのですが、父親の考え方一つで推定される嫡出子であるのと無いのとでは、子どもの立場が少し変わって来るのです。

その父親の考え方の例として次に父親の嫡出の否認について見ていきましょう。

父親は嫡出を否認することができる

先程お話したように、民法の772条で推定される嫡出子とされる子どもについて決まりがあります。

しかし、これはあくまでも戸籍上婚姻している女性が子どもを産んだ場合、父親はその夫の子どもと推定するという事でしかありません。

生物学的に夫以外の子どもである可能性もあるのです。

夫は、妻が出産した子どもを自分の子どもとして認めたくないという場合に「嫡出否認の訴え」をして親子関係を否定する事も出来るのです。

この訴えは子どもの出生を知った日から1年以内に限られます。

推定されない嫡出子

推定される嫡出子のところで、それ以外の嫡出子という言い方をしましたが、それが推定されない嫡出子となります。

これは、婚姻後200日以内に出産となった子どもに対する嫡出子の分け方です。

嫡出子ではあるのですが、子どもに対する血縁関係の否認訴えに「親子関係不存在確認の訴え」が加わり、夫以外の誰からでも訴える事が出来るようになるだけでなく、出生を知った日から1年以内という縛りも無くなります。

推定されない嫡出子は、非常に立場の弱い嫡出子という事になります。

離婚後の再婚禁止期間と非嫡出子

 

夫婦の間で産まれた子どもは嫡出子と言うというお話をしましたが、それに対して戸籍上夫婦でない男女の間に産まれた子どもは非嫡出子と呼ばれています。

離婚後の再婚禁止期間と非嫡出子① 非嫡出子とは

嫡出子に対して、戸籍上夫婦でない子どもの間に産まれた子どもが非嫡出子と呼ばれます。

最近は女性が結婚後も職場に残り、社会的に活躍する場面も増え、夫婦別姓を望む人も少なくありません。

しかし、日本では戸籍の関係上夫婦別姓は認められていません。

そのような事実上の婚姻関係の男女間に産まれた子どもも非嫡出子となります。

なぜこんな分け方をするかと言うと相続権と関係してきます。

相続は大きな争いの元となるのでしっかりとした区別を付けておく必要があるのです。

そのために嫡出子と非嫡出子とを分けてハッキリさせておく必要があるのです。

離婚後の再婚禁止期間と非嫡出子② 認知とは【民法779条】

日本でも少し前までは結婚している男性が、家庭外に愛人がいてその間に子どもがいるという事が遺産相続で問題になる事も多くありました。

そのために非嫡出子や認知という決まりが必要とされたのです。

認知をする事により、非嫡出子にも相続権が与えられます。

差別的な意味があるとして、今は公に使われる事はありませんが、古い小説などで「私生児」という言葉を見たり耳にした事がある人もいるでしょう。

この私生児が認知されていない非嫡出子にあたります。

離婚後の再婚禁止期間と非嫡出子③ 認知があれば法律上の親子関係が認められる

認知というのは、確かに私の子どもであると父(または母)から認められた子どもに対して行われます。

そして、認知された子どもは認知者の相続人として認められます。

非嫡出子として離婚後200日以内に産まれた子どもで、離婚時に懐妊していなかった事実が確認できない場合は、元夫の嫡出否認が行われなければ、再婚相手は認知する事が出来ないので注意が必要となってきます。

離婚後の再婚禁止期間と嫡出子の推定

 

離婚後の再婚禁止は、医師の証明や嫡出子の分け方など細かく決められていましたね。

もし、この決まりが無かったらどうなるのでしょう。

離婚後の再婚禁止期間がなかったら?〜父親の問題が発生〜

女性も男性のように離婚後すぐに懐妊の確認もせずに婚姻できたら・・・。

女性Aさんは元夫のBさんと離婚した後すぐにCさんと再婚します。

婚姻後300日以内にAさんが出産した場合、その子どもはBさんの子どもである可能性が限りなく高いのですが、早産という可能性もあり、Cさんの子どもである可能性も捨てきれないのです。

しかし、推定される嫡出子の考え方で法律上Cさんの子どもとされます。

Bさんの子どもである可能性の方が高いにも関わらず・・・です。

しかし、離婚後の再婚禁止期間がると、Bさんとの子どもを懐妊していればCさんとは再婚することは出来ないので、推定される嫡出子の親子関係に問題が起こる事はなくなるのです。

離婚後の再婚禁止期間が免除される例外〜父親がはっきりしているとき〜

 

女性の離婚後の再婚禁止期間は、子どもと父親の関係に考慮した結果のものである事がわかりました。

しかし、この離婚後の再婚禁止期間が免除される例もあります。

離婚後の再婚禁止期間が免除される例外① 離婚した夫婦が再び結婚するとき

離婚後の再婚禁止期間は産まれた子どもと父親の親子関係の問題を回避するための物ということは、前項でおわかりいただけたと思います。

離婚した前夫とその後すぐに再婚する場合には、200日以内に子どもが産まれたとしても父親と子どもの親子関係には何の問題もありません。

その事から、離婚後の再婚禁止期間がまったく必要のない決まりとなり、例外として免除される事となっているのです。

このように、生まれてくる子どもと父親の関係がハッキリする結婚は、離婚後の再婚禁止期間が免除される例が他にもあります。

離婚後の再婚禁止期間が免除される例外② 夫の生死が3年以上不明のとき

事故や事件に巻き込まれた、または夫の自由意志によって生死がわからないまま日数が経過している婚姻生活を送っている女性もいます。

そのような女性が夫の生死がわからないまま3年以上経過したのち離婚の申し立てをし離婚が成立した場合、その後再婚して子どもがすぐに産まれたとしても、前夫の子どもである可能性はゼロとなります。

それによって、子どもと父親の問題は起こりませんのでこの場合も離婚後の再婚禁止期間は免除となります。

離婚後の再婚禁止期間が免除される例外③ 妊娠不能と医師から診断されているとき

女性の中には、子どもを妊娠できない身体である人もいます。

そのような人も、子どもと父親の親子関係の問題は起こりませんので離婚後の再婚禁止期間は免除となります。

同じような理由で、年齢が65歳以上の女性についても、すでに排卵が止まっているという理由から再婚禁止期間の免除が適応されます。

離婚後の再婚禁止期間が免除される例外④ 客観的にみて父親に争いがないとき

例えば、離婚後すぐに出産をしている場合は、その次の妊娠は前夫の推定される嫡出子とはならない事がハッキリしています。

このように、離婚後に出産した場合は客観的にみて、次の子どもの父親が誰であるかという問題が起こらない事が明確です。

この場合も離婚後の再婚禁止期間からは免除される事になります。

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離婚後の再婚禁止期間と嫡出子について解説します!!のまとめ

 

女性が離婚したあとすぐに再婚したいと思った場合、再婚禁止期間というものがあり何もしない状態だと100日は再婚できないという事がおわかりいただけたかと思います。

しかし、再婚禁止期間も免除されたり証明を提出する事で適用されない事もありました。

このように、女性の離婚と再婚には子どもと父親の問題で男性とは違う縛りがあります。

自分は離婚後すぐに再婚できるのだろうか?と不明な場合は、離婚と再婚に強い弁護士に相談すると良いでしょう

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この記事の作成者

ジコナラ編集部