盗撮で取り押さえられた男が逃走「トイレ行きたい」~盗撮はどんな時に処罰されるのか~

つくばエクスプレスの流山セントラルパーク駅(千葉県流山市前平井)で昨年6月、電車内で盗撮をしたとして乗客が取り押さえた男が、駅員の隙を見て逃走していたことが7日、電車を運営する首都圏新都市鉄道(東京都千代田区)などへの取材で分かりました。男は「トイレに行きたい」とうそをつき、電車で逃げたとみられます。

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盗撮で取り押さえられた男が逃走「トイレ行きたい」

つくばエクスプレスの流山セントラルパーク駅(千葉県流山市前平井)で昨年6月、電車内で盗撮をしたとして乗客が取り押さえた男が、駅員の隙を見て逃走していたことが7日、電車を運営する首都圏新都市鉄道(東京都千代田区)などへの取材で分かりました。男は「トイレに行きたい」とうそをつき、電車で逃げたとみられます。その後の足取りはつかめていません。

同社と流山署によると、昨年6月25日午前8時ごろ、南流山-流山セントラルパーク駅間を走行中の電車内で、乗客の女性が、スカート内を男にスマートフォンで盗撮されていることに気付きました。女性は近くにいた乗客男性と協力して男を取り押さえ、流山セントラルパーク駅で下車し、乗客男性と一緒に男を駅の事務室に連れて行ったとのことです。

そこで対応した男性駅員は3人を事務室の中に案内し状況を確認した後、110番通報するために目を離した隙に、男は「トイレに行きたい」と言って逃走したとのことです。その後、駅構内を探したが見つからなかったといいますが、その際、ホームは探していない可能性が高く、駅の防犯カメラには男とみられる人物が電車に乗る姿が確認されています。

盗撮はどんな時に処罰されるの?

今回の事件で問題となっているのは「盗撮」ですが、これはどんな時に処罰されるのでしょうか?

一口に「盗撮」といっても、街中で芸能人を無断で撮影した…海賊版DVDを作るために映画館で上映中の映画を撮影した…など様々な形態がありますが、今回は電車内などで女性の衣服の中を撮影した、という行為に絞って説明していきます。

実は、あまり知られていませんが、盗撮を一律に規制する法律は存在しません。各都道府県が設置する「迷惑防止条例」により規制されているのが現状です。一例として東京都の迷惑防止条例を見てみましょう。

第五条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
一 (略)
二 公衆便所、公衆浴場、公衆が使用することができる更衣室その他公衆が通常衣服の全部若しくは一部を着けない状態でいる場所又は公共の場所若しくは公共の乗物において、人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。
三 (略)
 
東京都では、以上の形態の「盗撮」を処罰しています。ここで重要なのが、盗撮の場所を限定している点です。本条例は公共の場における盗撮行為を処罰するものなので、例えば自分の家の中で女性の身体を撮影したとしても、撮影しただけであれば、民事上の責任はともかくとして、刑事上の責任は負いません。
 
また、更衣室や公衆トイレにカメラを設置して盗撮を行うような場合は、カメラを設置する際に更衣室などに忍び込む行為が建造物侵入罪(刑法130条)に該当します。したがって、盗撮行為とは別に建造物侵入罪が成立するのです。
 
そして、今回は、「盗撮」とは直接には関係ありませんが、男は逃走してしまっています。その行為については、特に処罰はされません。刑法典には、「裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者」が逃走した場合を逃走罪として処罰する規定(刑法97条)はありますが、今回の男は駅の事務室から逃走したのみであって、「裁判の執行により拘禁された…者」とは言えないからです。
 
いかがでしたか?皆さんも一度は遭遇するかもしれない「盗撮」の話でした。
この記事の作成者

ジコナラ編集部