借金が原因で離婚したい…〜借金を理由に離婚する場合の流れと慰謝料について〜

借金が原因で離婚することはできるのでしょうか?幸せはお金では買えないと言いますが、それは生活できるお金があってのお話です。お金がない苦労は誰にとっても苦痛です。それが自分がした借金ではなくて、配偶者が相談なしにした借金ならなおさらですよね。配偶者の借金が原因で離婚をする時の流れと慰謝料について見ていきます。

目次

借金が原因で離婚したい…借金を理由に離婚する場合の流れ

金の切れ目は縁の切れ目という言葉もありますが、お金による苦労をさせられたのであれば、その代償はお金で支払って欲しいものですね。

これで少しはお金がどれだけ大切なのか、借金がどれだけ苦しい事なのかわかって欲しいです。

でも、借金のある人から慰謝料って受け取れるものなのでしょうか?

借金と離婚について知りたい人は要チェックです!

借金を理由とした離婚① そもそも借金が離婚原因になるか?


離婚をする場合にこちらの正当性を訴えるため、借金が離婚の原因になるのかというところが問題になってきます。

まずは、そこから考えてみましょう。

借金は裁判離婚における離婚原因になる!

離婚にはいくつかの方法があり、その中の協議離婚は夫婦の話し合いだけで離婚を決めることが出来ます

もちろん、相手に切り出す理由として「借金があるから離婚したいんです」と言うことも出来るのです。

相手がそれに合意すれば、借金を理由とした離婚が成立・・・ということになります。

相手とは、もちろん借金をした本人ですから自分が借金をしていることはよくわかっています。

配偶者に納得させさえすれば、借金を理由とした離婚で慰謝料請求だって可能になってくるのです。

「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたる必要

二人の話し合いで、相手が開き直り「借金があって何が悪い」などと離婚を拒否した場合、もう少し強力な離婚の理由を突きつける必要も出てくるでしょう。
そんな時には法律による離婚理由を言いましょう。
 
法廷離婚理由にはいくつかありますが、その中に「婚姻を継続し難い重大な事由」という項目があります。

この中に借金を含めることが出来るでしょう。

借金があって生活できない、婚姻生活を続けるのが難しくなったという理由
になります。

借金が原因で婚姻関係が破綻していないとダメ!

しかし、この「婚姻を継続し難い重大な事由」を理由にして例えば法廷で争う場合は、婚姻関係が破綻しているという事実が必要になってきます。

これはどんなケースがあるかというと、

  • 借金取りが毎日怒鳴り込んできたり、電話でも脅されるなど精神的苦痛がひどい。
  • 配偶者が借金を押し付けて行方をくらませてしまった。
  • 家に一銭もお金を入れてくれない。

などということがあげられます。

借金を理由とした離婚その② まずは証拠を集める


借金を理由にして離婚が出来るということがわかりました。

そこで次のステップに進むために借金が原因で法的な方法で離婚をするために、証拠集めをしていきましょう。

実は…基本的に無断で他人の借金の情報は調べられない

夫婦にかぎらず、血の繋がった親・兄弟であっても個人情報保護の観点から業者が契約を交わした相手の個人の借金の内容を他人に明かすことは絶対に出来ません。

逆にそんなに個人情報を明かしてしまうような業者から借金をしようと思いますか?

あなたが借金をする側だとしたら、怖くてお金は借りられませんよね。

そういうことです。

あなたが「妻なのですが夫の借金の詳細を教えてください」と訴えても、すげなく断られてしまうでしょう。

信用情報請求は可能

しかし、これにはちょっとした裏技があって、実は夫の借金の情報を知ることが出来てしまうのです。

それは、電話や直談判ではなく、書面で借金情報を請求する方法です。

信用情報を郵送してもらうのです。

家に借金の信用情報が届くようにすれば、あなたは苦労せず夫の信用情報請求が出来てしまうでしょう。

借金の有無は配偶者と話をするのがいちばん

信用情報請求が出来たとしても、それは夫あての郵便です。

あなたはその中身を見ることが出来るかというと、出来ませんね。

裁判の時にその郵便を証拠として提出、夫につきつける事は出来ます。

しかし、どのくらい借金があるのか離婚裁判前に把握するには、直接本人に確認するのが一番でしょう。

借金を理由とした離婚その③ 協議離婚を目指す


借金を原因とした離婚をするのに知っておきたいこと2つご紹介しました。

ここからは離婚の方法とその特徴をお話していきます。

話し合いにより離婚を目指す~協議離婚〜

離婚をするには3つの方法がありますが、借金を原因とした離婚をする場合もその3つの離婚方法を順番に離婚成立まで行っていくことになります。

この離婚の順番は、飛ばすことは出来ずどんなお金のある人でも力のある人でも等しく同じ道をたどることになります。

まずは二人で話し合って離婚を決める方法「協議離婚」を体験することになります。

二人の話し合いだけで離婚が成立することから自由度は高いですが、期限の区切りもないことから、お互いの合意がない場合は協議離婚にこだわると泥沼化してしまうことになります。

協議離婚はコストがかからない

協議離婚のそのほかの特徴は、二人の話し合いだけですのでお金はかかりません。

借金で生活費が削られていて、少しでもお金を節約したい人には向いている離婚の方法と言えますね。

でも、この協議離婚にも欠点があります。

二人の話し合いで行う離婚ですから、相手が話し合いには応じないという態度を取っている場合には、協議離婚で離婚を成立させるのは難しくなってしまうことです。

相手が借金をしていると、協議離婚に応じない場合も多い

特に借金を抱えている場合、相手はお金を借りて逃げていればあなたが支払ってくれる・・・と思っている場合もあるのです。

こちらはそれが嫌だから離婚したい。

これではいたちごっこですね。

このように、借金を抱えた相手とは縁を切りたいと思っている場合、協議離婚で離婚することは難しいことが多いのです。

借金を理由とした離婚その④ 調停離婚


二人の話し合いが平行線な場合、多く人がもっと別の離婚方法を探すでしょう。

それが調停離婚です。

借金等、特に金銭面での事実関係を整理しておく

調停離婚をご存知でない人のために簡単にご説明させていただくと、あなたが申立人となって家庭裁判所に「夫婦関係調整の調停」を申し立てるのです。

二人だけの話し合いの場とは違い、第三者が介入することにより配偶者の逃げ場が少なくなります。

しかし、第三者にこちらの事情をわかりやすく説明しなくてはいけません。

事実関係をどう話したらこちらの気持ちが伝わるか整理しておく必要があるのです。

借金の詳しい額などは提示する必要はありませんが、通帳のコピーなどを用意しておくと良いですね。

どれだけ生活が苦しく自分が苦労しているのか理解してもらいやすいでしょう。

譲れないラインを決めておく

離婚調停で調停委員に伝えたいことは

  • 離婚したい理由(事実関係の説明) 
  • 離婚の条件 

最低でもこの2点はしっかり調停委員にわかってもらいましょう。

あなたがどうしたいのかわからなければ、調停委員もどのように話を進めたら良いのかわからず、いたずらに長期間調停が伸びてしまうことがあります。

相手に借金がある場合は、離婚を長引かせることは避けたいですよね。

その場合はある程度の妥協も必要になってきます。

どこまで我慢できるかという妥協点と、これだけは譲れないというラインを決めておく必要があります。

調停委員を味方につける

調停委員はある程度の法律も踏まえつつ、人としての感情でどちらかに加担するような話の進め方をすることがあります。

これがこの後お話する離婚裁判との違いです。

「同情」のような相手の感情でこちらが有利になることがあるのです。

調停委員をこちらの味方にするには何と言っても事実関係のみで話をするということです。

こちらがただ辛い辛いと言っていても相手にこちらの辛さは伝わらないものなのです。

借金を理由とした離婚その⑤ いよいよ裁判へ


離婚調停で借金による離婚が決まらなかった場合、最終的な離婚の方法「裁判離婚」に進むことになります。

ここからは、法律的な知識と証拠が大事になってきます。

争点は破綻の有無

借金による離婚を離婚裁判で行おうとする場合、借金があるという事実だけでは離婚しづらくなってきます。

離婚裁判では、離婚の理由を法律のみで判断するからです。

民法による離婚の事由は、

  • 不貞行為 
  • 悪意の遺棄 
  • 3年以上の生死不明 
  • 強度の精神病となり回復の見込みがない 
  • 婚姻を継続し難い重大な事由

この5つになります。

借金による離婚という言葉はないですよね。

ですから、最後の「婚姻を継続し難い重大な事由」の原因に借金があるという流れで裁判を行うことになります。

これには、婚姻生活が破綻しているの事実を証明しなければいけなくなります。

裁判離婚での立証は難しいが、棄却判決は少ない

まず棄却判決とはどういうことかと非常にわかりやすい言葉で言うとすると、借金での離婚裁判であれば「原告(あなた)が配偶者の借金により離婚したいことと被告(借金をした配偶者)とは関係ありません」と裁判で言い渡されることです。

そんなことはありませんよね。

借金をしたのは被告である相手なのですから、そんな判決が下されるはずはないのです。

借金の事実が全くないということが立証されれば棄却判決ということがあるでしょう。

そうでない場合にはいくら借金の立証ができなくても「疑わしきは罰せず」という法律の決まりにより棄却判決は出来ないのです。

裁判離婚は起こすことに意義がある~相手の意思が離婚に傾けばいい

借金の事実があり、それが婚姻生活の破綻を引き起こす原因であると立証できない場合、裁判はあなたの望まない判決となってしまうこともあるでしょう。

しかし、決して離婚裁判をすることは無駄ではないはずです。

今までのらりくらりとあなたに借金を押し付けて逃げていた相手に、離婚を先延ばしするデメリットを実感させることが出来ます。

「今回はバレなかったけど次はバレるかも。もしかしたら自分は訴えられるのか?」と感じさせ、早く離婚したいと思わせることにあるのです。

借金を理由とした離婚その⑥ 借金をしている相手から慰謝料は取れるの?


このように、借金をする配偶者と離婚するには3種類の方法があります。

それでは、お金で負った苦労はお金で癒してもらいましょう。

慰謝料について見ていきます。

相手方の借金による場合、慰謝料を取るのは厳しい

離婚した後の自分の生活を安定させるためには、生活費の足しに慰謝料が欲しいですよね。

今まで配偶者の借金のおかげで損した分も取り返したいと思うでしょう。

まず、慰謝料の考え方ですが、こちらの希望金額や一般的な相場というものもありますが、最終的に金額が決定されるのは相手の持つ資産によります。

ですから借金しなければやっていけない人に慰謝料を請求しても、思ったような金額が取れないこととなってしまうのが一般的です。

少なくとも一括で払ってもらうことは無理となるしょう。

財産分与において考慮される

現金で受け取れないなら・・・ということで、今ある夫婦の財産分与に慰謝料分を考慮して分けるという方法もあります。

お金がないならせめて自分の財産分与を多くしてもらってもバチは当たらないでしょう。

裁判になればこれも法律により考慮されてしまいますが、協議離婚や調停離婚では話し合い次第では満足のいく分け方をしてもらうことも可能です。

慰謝料が受け取れなくても、このように自分の有利な展開する方法もあるのです。

慰謝料はダメでも養育費はもらえる

もうひとつ、あなたと配偶者の間に子どもがいる場合、養育費を払ってもらうことが出来ます。

これは、いくら配偶者に手持ちの現金がないとしても、子どもの養護にかかる費用は親が分担するのが決まりです。

これには相手のお給料からの差し押さえも出来ますので、慰謝料よりも確実に受け取ることが出来る現金になります。

離婚についてもっと知りたい方はこちらも合わせてご覧ください!

借金が原因で離婚したい…〜借金を理由に離婚する場合の流れと慰謝料について〜のまとめ

借金のある配偶者との離婚と、その慰謝料の問題についてみてきました。

借金のある相手に対しての慰謝料請求は難しそうですが、財産分与や養育費などで補えそうですね。

しかし、これもうまく相手との話し合いがつけば・・・ということになります。

あなただけでは、足元を見られてしまうかも知れません。

法律のプロに相談してしっかりとした請求をしてもらうと良いでしょう。

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この記事の作成者

カケコム編集部