精神病を患う33歳の娘の手足縛り監禁~逮捕監禁の疑い〜

次女(33)の手足を粘着テープで縛り、監禁したとして、滋賀県警は3日、滋賀県近江八幡市の無職の男(70)とその妻(69)を逮捕監禁の疑いで逮捕しました。次女は同日の午後に死亡が確認されました。一家は夫婦と次女の3人暮らしで、次女は精神病を患っていたといいます。

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精神病を患う33歳の娘の手足縛り監禁

次女(33)の手足を粘着テープで縛り、監禁したとして、滋賀県警は3日、滋賀県近江八幡市の無職の男(70)とその妻(69)を逮捕監禁の疑いで逮捕しました。次女は同日の午後に死亡が確認されました。県警は監禁致死容疑の可能性もあるとみて調べています。

一家は夫婦と次女の3人暮らしで、次女は精神病を患っていたといいます。夫婦は調べに対し、暴れたために縛ったと供述しているようです。

逮捕監禁罪とは?

もしも自分の子どもの手足を縛ったら犯罪になるのかーみなさんは考えたことがありますか?

実はこれは、「逮捕監禁罪」という犯罪になる可能性があります。なかなか聞き慣れない罪名だとは思いますが、これはどんな罪なのでしょう?

刑法220条「不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。」

まず条文を見ると、これは人を「逮捕」した者や「監禁」した者を罰する罪であることが分かります。ここでいう「逮捕」とは、「人の身体を直接拘束して、自由を奪うこと」をいい、「監禁」とは「一定の区域からの脱出を不可能若しくは困難にすること」をいいます。

これだけではわかりにくいと思うので、具体的な例を見てみましょう。

まず、「逮捕」というのは、これはわかりやすいのですが、今回の事例のように相手を縛ってその場から動けなくする行為などをいいます。相手の手足を縛ったとしても、移動ができるなら逮捕監禁罪は成立しません。その場合は単に暴行罪(刑法208条)にとどまります。

そして、次に「監禁」です。

これは、さまざまな方法によるものが考えられます。部屋に鍵をかけて出られなくした…などの典型例のほかに、例えば、姦淫の目的を秘して女性をバイクの後部に座らせて疾走する行為や、部屋から出たら殺すと脅して部屋から出られなくする…というような行為も含まれます。前者の事例では、疾走するバイクから飛び降りれば大けがをしてしまう危険がありますから、事実上移動の自由を奪っていると解されるわけです。後者の事例では、部屋から出たら殺す、と言われている以上、恐怖心から事実上その部屋から外に出られなくなっていると解されるわけです。

ほかに、争いのある事例として、入浴中の女性の衣服を持ち去ったことにより女性を風呂場から出られなくした…など、羞恥心によって一定の区域からの脱出を困難にする行為です。これは、かなり曖昧で、「監禁」に当たる、という見解と「監禁」に当たらない、という見解が鋭く対立しています。

また、逮捕監禁の罪を犯して、そのことによって人を死傷させた場合は「逮捕監禁致死傷」となり、罪が重くなります。

いかがでしたか?児童やお年寄り、そして病人に対する虐待が顕在化し、問題となっている今、クローズアップされる犯罪類型といえるでしょう。

この記事の作成者

ジコナラ編集部