宗教は離婚の理由になるの?宗教が離婚原因になる場合と、宗教の違いを理由に離婚する方法

配偶者が信仰している宗教が離婚の原因となる人もいます。そもそも宗教の自由が認められている日本で、宗教を理由に離婚は出来るのでしょうか?配偶者の信仰している宗教により、離婚したいと思っている人の参考になる判例から、宗教が離婚理由となるのかどうかご紹介します。

目次

宗教は離婚の理由になる?~こんな事例があります~

ある宗教の信者である男性が、別の宗教を信仰する女性を好きになってしまい、自分がある宗教の信者であることを隠して結婚します。


それが奥さんにバレて離婚
という話がありました。

この他、宗教活動に熱中するあまり家庭をないがしろにして、離婚問題に発展する人は少なくありません。

特に仏教以外の宗教を信仰してしまったために、親族の葬式や法事、節句の行事にも参加しないため親戚からの圧力に苦労する事になり、離婚問題にまで発展したケースもあります。

宗教が理由の離婚について知りたい人は要チェックです!

宗教は離婚の理由になる?~民法上の扱い~

生活する上で、自分とは違う行動を取る人に不安を感じることはありますね。


それが家族であれば、近所の目であったり子どもへの影響なども併せて心配になるでしょう。

それでは民法上では宗教は離婚理由になるものなのでしょうか。

協議離婚・調停離婚の場合なら理由は特に問われない

民法による離婚事由が必要となるのは、法廷で裁かれる離婚裁判のみです。

夫婦二人の話し合いで行われる協議離婚や、調停委員を交えて話し合う調停離婚では、民法上の理由かどうかというのは問題になりません。

しかし、どの離婚のケースでも大前提として婚姻生活を破綻させる行為なのかどうかということが、大きな問題になります。

宗教にハマる配偶者の行動によって、健全な婚姻生活が送れなくなってしまったら、宗教も離婚の理由となるのです。

裁判離婚の場合が問題!!民法上の離婚原因が必要(民法770条1項)

しかし、離婚裁判となると離婚できるかどうかが民法によって線引きされています。

①配偶者に不貞な行為があったとき。

②配偶者から悪意で遺棄されたとき。

③配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。

④配偶者の強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。

⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

この5点に当てはまる理由のみが、離婚裁判で離婚を認められる理由です。

この中には宗教を名指しで理由として指定しているものはありませんね。

宗教を理由に離婚するには「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たる必要がある

民法では、宗教にハマっていることそのものは離婚の理由には考えられていません。

しかし、宗教活動により日常生活に支障が起こった場合は、宗教ではなく本人の行動が離婚の理由になり離婚が認められる場合があるのです。

先の5つの理由の中では、⑤の「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」が当てはまる場合が多いです。

宗教を理由に離婚できる場合ってどんな場合?どんな場合に「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たる可能性があるの?

ここまでで、宗教そのものが理由なのではなく、どのように宗教活動を送っているのかが、離婚できるか出来ないかに影響することがわかりました。

それでは、判例から見る宗教が理由の離婚を見つつ、その当たりをご説明していきたいと思います。

宗教活動が度を越えて家事や育児を放棄した

個人宅を回って「キリストの教えを聞く会に参加しませんか?」と言ったり、数ページの会報を手渡し、お布施を請求する信者さんに会った事はありませんか?

あの人たちにも夫や妻、子どもがいて、生活の大半の時間をその活動に使っている場合、家事や育児、仕事をないがしろにしていると言えますね。

あまりにもそのような宗教活動を熱心に行いすぎたために、家族に迷惑を掛けている場合、当然配偶者としては「謹んでくれ」。それが出来ない場合「宗教を抜けて欲しい」と頼むでしょう。

しかし、宗教が問題になるのは、一度信じてしまうとなかなかその宗教から抜けられないくらいハマってしまうことにあるのです。

家族からの訴えは、聞き入れられないことが多いのです。

学校を長期間休ませて子どもを宗教活動に参加させる

日本は宗教の自由が認められている国です。

例えば配偶者が宗教にハマるのは個人の自由として仕方ないと思っても、まだ何もわからない子どもを洗脳するように宗教活動に誘うのは、親として口を挟まざるを得ません。

宗教活動のために学校を長期間休ませるなど、子ども自身の生活に支障をきたす事がわかっていればなおさらです

親として、正しい判断で子どもを宗教に誘っているとは考えにくいですね。

出家してしまった!!

宗教が問題になる例として、出家というシステムがあることです。

宗教によっては男女の性的交渉を禁止している場合もありますし、出家してしまうとその施設に移り住み、家にも戻らないこともあります。

夫婦間でこのような行動が長引くと、先に述べた民法上の「悪意の遺棄」にもあたる場合もあるのです。

宗教を理由に離婚する方法~テクニックを紹介~


宗教にハマっている側の人は、ほとんどの場合離婚したくないという人が多いです。

宗教は仕事ではないので収入らしい収入がなく、宗教活動をしたいと思えばどうしても他人を頼るしかないからです。

そんな配偶者を納得させ離婚するには、離婚裁判まで進むことも多いでしょう。

何よりも証拠が重要

協議離婚や調停離婚では話し合いだけで離婚できますが、離婚裁判になると「配偶者が宗教にハマっているから」という理由では離婚はできません。

ちゃんと法律に基づいた理由とその証拠が必要になってきます。

例えば、配偶者に無断で宗教団体に多額の寄付をしている事実、宗教活動のために子どもを長期間学校を休ませている事実、そのようなことが証明できる証拠を集めておくことが大切になってきます。

裁判は法律に定められた事由と、証拠が無ければ離婚をしなさいとは言えないのです。

日記をつけよう

例えば、子どもが長期学校を休んでいるのは通知表などに日数が記載されるでしょう。

しかし、それが宗教活動かまでは証明できません。

また、宗教をやめて欲しい、またはもっと家庭を省みて欲しいと訴えた話し合いを持ったがだめだった・・・というここまでの経緯も日記に記しておくと良いでしょう。

婚姻生活を維持しようと努力しない(行動を反省しない)のは、相手に婚姻生活を送る意志がないという証拠になります。

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宗教は離婚の理由になるの?~宗教が離婚原因になる場合と、宗教の違いを理由に離婚する方法のまとめ

 

宗教そのものが理由となり離婚をすることは出来ないですが、宗教活動や考え方の違いや子どもへの影響など様々な観点から宗教活動を理由にして他の法的事由に関連付け離婚することは可能だということがわかりました。

もし、配偶者の行き過ぎた宗教活動について家庭が崩壊してしまっていて悩んでいる。

離婚したいと思っているなら、まずは離婚裁判になることまで想定して弁護士に相談すると良いでしょう。

どのような証拠を集めたら良いのか、どう離婚を進めたらよいのかアドバイスをもらえるでしょう。

弁護士に相談する

この記事の作成者

カケコム編集部