婚姻と年齢~結婚できる年齢を男女とも18歳に〜

政府は21日、成人年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正案に、結婚が可能な年齢を男女とも「18歳以上」に統一する規定を盛り込む方針を固めました。

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結婚 男女とも「18歳以上」に〜民法改正案〜

政府は21日、成人年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正案に、結婚が可能な年齢を男女とも「18歳以上」に統一する規定を盛り込む方針を固めました。

現在、日本では婚姻可能な年齢は男性が18歳、女性が16歳となっています(民法731条)。この男女差に関しては、主に肉体的な成熟が女性の方が早い、ということが根拠とされてきましたが、憲法24条2項の両性の本質的平等に反するという指摘もありました。また、国際機関からも「不平等」であるとの批判を受けていました。

現行民法の下で、18歳未満の男性や16歳未満の女性が婚姻届を出したら?

みなさんは、婚姻年齢に達しない男女が婚姻届を出した場合、どうなるか考えたことはありますか?子ども心に憧れのあの人と結婚したい!と思ったことはあるかもしれません。

結論から言えば、そのような婚姻届は受理されないはずです。婚姻年齢に達しないことは婚姻を阻止する事情の一つだからです(このような事由を「婚姻障碍」といいます)。

しかし、何らかの事情により受理されてしまった場合は、取消しの対象となります。この取消権の行使は家庭裁判所に対する請求による必要があります(民法744条)。

ここで一つ意外かもしれないのが、婚姻適齢に達しない者の婚姻でも、「はじめからなかったこと」になるわけではなく、「取消した時点からなかったこと」になることです(民法748条1項)。

従って、たとえば、二人が結婚している間などに子どもが生まれていた場合、婚姻が取り消されても、嫡出子(「ちゃくしゅつし」:婚姻関係にある男女の間に懐胎・出生した子どものことです)としての子どもの地位は失われません。嫡出子かどうかは、親子関係を争う訴えの場面などで、とても重要になってきますから、注意が必要でしょう。

なお、未成年者でも、婚姻年齢に達しさえしていれば問題なく結婚できます。一応、父母の同意が必要である(737条)とされていますが、父母の同意を得なくとも、一度受理されれば適法な婚姻になります。

今後、成年年齢の引き下げとともに婚姻年齢の18歳での統一が実現すれば、未成年者の婚姻という事態がそもそもあり得ないことになりますので、今後の動向に注目が集まります。

成人年齢の引き下げや少年法改正、はたまた淫行条例など、年齢にかかわる議論が活発化する「いま」、注目の話題です。婚姻年齢についてみなさんはどう考えますか?

この記事の作成者

カケコム編集部