パワハラとは?その定義と責任追及の方法~和田アキ子さんの生電話強要〜

1月22日放送の『アッコにおまかせ!』(TBS系)で、司会の和田アキ子さん(66)が後輩タレントの出川哲朗さん(52)に対し、淫行疑惑が持ち上がっていた事務所の後輩・狩野英孝さん(34)に電話をかけるよう迫った行為が「パワハラ」ではないか?と騒がれています。

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和田アキ子さんが出川哲朗さんに生電話強要

1月22日放送の『アッコにおまかせ!』(TBS系)で、司会の和田アキ子さん(66)が後輩タレントの出川哲朗さん(52)に対し、淫行疑惑が持ち上がっていた事務所の後輩・狩野英孝さん(34)に電話をかけるよう迫った行為が「パワハラ」ではないか?と騒がれています。出川さんは電話をかけましたが、結局つながりませんでした。

パワハラの定義と、責任追及の方法!

職場におけるパワハラとは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」を言うとされています(厚生労働省「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ」より)。パワハラは、上司から部下に対して行われるイメージがありますが、必ずしもそればかりではなく、職場内の優位性を背景としたものであれば、先輩・後輩間、同僚間、もしくは、部下から上司に対する行為もパワハラになる可能性があります。

もっとも、パワハラを直接に規定する法律はありません。この点で、パワハラは、男女雇用機会均等法に規定の置かれているセクハラ(職場において行われる性的な言動)と大きく異なります。セクハラについては、1月27日の記事セクハラの法的意義~スカートの女子署員にプロレス技「つり天井固め」をご覧ください。

パワハラを直接規制する法律があるわけではないので、パワハラによる刑事上民事上の責任を問うためには、刑法や民法等、具体的な法律の条文の解釈が問題となります。

刑事上の責任を問うためには、その行為が、傷害罪(刑法204条)、暴行罪(刑法208条)、強要罪(刑法223条)、名誉毀損罪(刑法230条)、侮辱罪(刑法231条)など、具体的な犯罪の構成要件に該当している必要があります。

民事上の責任を問うには、不法行為(民法709条)、債務不履行(民法415条)などの条文の適用が問題となります。

今回の騒動において、和田さんの行為は刑法上の条文のどれにも該当しません。したがって、刑事上の責任が問われることはありません。

一方で、民事責任としては、不法行為の適用可能性が問題となるとしても、その成立可能性はほとんどないと言ってよいでしょう。今回、出川さんのもつ何らかの「権利」や「法律上保護された利益」が侵害されたとは考えにくいからです。(民法709条「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」)

また、そもそもの問題としても、パワハラには当たらないでしょう。和田さんと出川さんは雇用関係にあるわけではなく、上記の定義には当てはまらないと考えられるからです。

いかがでしたか?この機に一度、パワハラについて考えてみてください。

この記事の作成者

カケコム編集部