審判離婚について知ろう!〜マイナーな離婚方法だが役に立つ?〜

審判離婚のこと、どのくらい知っていますか?離婚にもいろいろと種類があるということを知っている人は結構いらっしゃると思います。例えば、協議離婚や裁判離婚なんてものは何となくどのようなものなのかも想像できているのでしょう。そんな離婚の中でもあまり知られていないのが審判離婚です。今回は、審判離婚に至る条件や注意点について解説します。

目次

審判離婚と離婚裁判〜調停の次のステップ〜

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審判離婚とは調停委員と離婚当事者が何度も調停を行ったにもかかわらず、離婚が成立しないで、調停離婚失敗となり裁判離婚に至る前に、ほんのわずかな点での対立が原因だった場合に裁判官が職権で審判により離婚を成立させるというものになっております。

要するに、協議離婚→調停離婚→裁判離婚となる調停離婚と裁判離婚の間に来るものと考えると解りやすいでしょう。

しかし、この審判離婚に至るケースは本当に稀と言われており、年に100回あれば多いとすら言われているのです。

なので、まずはこの審判離婚は調停離婚の次のステップぐらいに考えておくといいでしょう。

審判離婚とは〜意に反する離婚〜

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それでは、審判離婚とはいったい何なのかを解説していきます。

分からないことも多いでしょうが、少しずつ理解していってください。

家庭裁判所が職権で「強制的に」離婚させること

審判離婚とは家庭裁判所が職権で「強制的に」離婚させることです。

これは夫婦双方の意に反して強制的に離婚を成立させることができるので、裁判離婚にもっていく前に確実に話が終わってしまうのです。

ただし、離婚審判は効力が弱く、限られた条件下でないと使われないので、審判離婚の数は非常に少ないものとなっております。

2013年のデータでは離婚件数が約23万件あったのに対し、審判離婚は173件と割合的には0.07%程度で異常に少ないことが分かるでしょう。

かかる期間と費用

審判離婚が確定した場合10日以内に離婚届を提出する必要があります。

しかし、審判が確定した時点で離婚が成立しているので、かなりの速さで離婚が成立することになります。

ただし、この審判離婚には異議申し立てを行うことが可能なので、納得がいかないのなら2週間以内に申し立てを行う必要があります。

後述の注意点はあるものの、最短の場合は審判から2週間で離婚問題が解決する、というのは魅力です。

費用は申立費用として1,200円と郵便切手代800円分程度かかります。

審判離婚はある意味楽だが稀

審判離婚は家庭裁判所によって親権や財産分与といった、すっぱりと決められないものをすべて決定してもらうことになるので、便利な離婚方法ということもできるでしょう。

ただし、後でも説明する通り、審判の内容が当初の思惑とは外れてしまう場合には当事者は異議申し立てをすることができ、これにより離婚審判は効力を失うという仕組みになっています。

離婚審判は効力が弱いといえ、これが離婚審判の少なさの理由の一つになっています。

どんな場合に審判離婚が認められるの?

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このように、審判離婚がなされるのは稀です。

具体的にどのような場合に審判離婚がなされるのか見てみましょう。

協議でもダメ、調停でもダメなら

まず、審判離婚は協議離婚でも話がまとまらず、調停離婚でもうまくいかなかった場合というのが条件です。

この時点ですでに対象者がかなり少なくなってきます。

なぜなら、協議離婚で離婚が成立するのが約9割で、離婚調停で残りの10%のうち9%の離婚が成立すると言われているからです。

そのため、審判離婚の対象者となりそうな人というのは離婚者数のだいたい1%程度ということになります。

審判離婚が認められる4つのケース

審判離婚は当事者双方が審判離婚を求めた場合も成立しますが、それ以外の条件もあります。

それは

①離婚合意になっているにもかかわらず一方が離婚調停に出てこないか出てこれない場合

②慰謝料や養育費の金額といった問題でわずかな差があり合意できずにいて審判という形で判断することが最善になる場合

③離婚合意に至らない理由が感情論である場合

④離婚裁判にもっていくよりも早く結論を出したほうが良い場合

となっています。

審判離婚は裁判離婚よりも負担は減る

このようなケースの場合、裁判官から審判を下されるようになるのですが、それでも発生件数は少ないのです。

しかし、調停離婚であと一歩といったところまで話がまとまっているのにもかかわらず裁判にまで発展するのは負担が非常に大きくなります。

審判で迅速に解決できれば離婚訴訟を食い止めることができるので、当事者同士の負担も減るのです。

ちょっとまった!〜審判離婚の注意点〜

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しかし、審判離婚にだって注意点はあるのです。

それではどのような点に気を付ければよいのかを見ていきましょう。

実はそれほど強くない効力.... 異議申し立てで覆る!?

まず審判が確定したとしても効力ははっきり言って強くないので、異議申し立てで簡単に覆ります。

これは審判の告知から2週間以内に異議申し立てを行えば無効になってしまうのです。

審判を確定させるためには色々と家庭裁判所側も労力が必要となるのですが、当事者側から「いらない」と言われて異議申し立てが出るだけで覆るので、この審判離婚があまり活用されていないという説すらあるのです。

確かに、頑張って話をまとめようと努力した結果が一瞬で無になってしまうのは辛いものがあるというのは皆さん理解できるのではないでしょうか。

極端に少ない実例〜1%の狭き門〜

これも軽く触れましたが、まず審判離婚が必要な状況になってしまう人自体が非常に少ないのです。

協議離婚を失敗して調停離婚も失敗する確率は1%なのに、そこからさらに先ほど説明した条件に当てはまる人となった場合、ほとんどいなくなってしまうのです。

審判離婚について「ほとんど発生しない」とか「極めて稀」といった表現をせざるを得ません。

上手に使えば”良い”制度

ただし、この審判離婚はうまく使えば費用削減となります。

なぜなら離婚裁判にまで発展してしまうと非常にお金がかかるからです。

このお金がかかる状態に突入するかどうかの境目にあるのが審判離婚なので、たとえちょっと条件が納得いかないところがあったとしても、裁判にかかる費用の事を考えれば、目をつむれるのではないでしょうか。

審判離婚について知ろう!〜調停離婚で行き詰まったら審判離婚〜のまとめ

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審判離婚は知名度が低く、離婚をした人でも体験した人がかなり少ないというかなり特殊な離婚となっております。

しかし、裁判離婚に発展するまでの防波堤として間違いなく使えるものではあるので、もし自分が当事者となり審判離婚対象者となったのなら、裁判費用のことを考えて選択肢として考えて損はないでしょう。

また、離婚にかかる費用に関してはどのような生活を送っているかで大きく変わってくるので、一度離婚問題に強い弁護士に、これからどうしたらいいのかを相談することをおすすめします。

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この記事の作成者

ジコナラ編集部