法律上の名誉毀損~高橋真梨子さん法的措置取りやめへ~

歌手の高橋真梨子さん(67)が紅白歌合戦紅組司会の有村架純さんに怒った、と報じられたことについて、高橋さんの所属事務所は13日未明に、ホームページで週刊文春に対する法的措置を取りやめたことを報告しました。

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高橋真梨子さん、文春への法的措置取りやめへ

歌手の高橋真梨子さん(67)が紅白歌合戦紅組司会の有村架純さんに怒った、と報じられたことについて、高橋さんの所属事務所は13日未明に、ホームページで週刊文春に対する法的措置を取りやめたことを報告しました。

所属事務所は12日の時点では、全くの事実無根であると反論した上で名誉毀損(きそん)の訴えを起こす予定であるとしていました。
 
しかし今回、あらためて事実無根であると主張したうえで、週刊文春側と協議のうえ、法的措置については取りやめたことを発表しました。

名誉毀損とは?~刑事責任と民事責任~

今回、「名誉毀損」というコトバが出てきました。日常でもよく使われるコトバではありますが、その法律上の意味とはなんでしょうか?詳しく見ていきましょう。

名誉毀損とは、一般的には人の名誉を傷つける行為をいいます。法律上は、刑法上、名誉毀損罪(刑法230条)が成立する場合と、民事上、不法行為(民法709条・710条)となる場合の2つに大別されます。

まず、刑法上の名誉毀損とは、「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者」を「その事実の有無にかかわらず」処罰するものです(230条1項)。

名誉毀損罪は、学者の間で争いはありますが、一般的には、ある「事実」を「公然」と指摘することで人の社会的評価(法学の世界では外部的名誉と呼ばれるものです)を低下させた者に適用があります。従って単に、個々人の名誉感情(プライドみたいなものと考えてください)を傷つけるだけの行為は、名誉毀損罪の処罰対象にならないと考えてよいでしょう。

また、指摘される事実が真実かどうかは問われません。真実を指摘した場合であっても、当人の社会的評価が低下してさえいれば、名誉毀損罪は成立する可能性があります。もっとも、死者に対しての名誉毀損においては、真実かどうかが問題となるので注意が必要です(230条2項)。

民事上の名誉毀損も、基本的な点では刑事上の名誉毀損と変わりません。ただし、特に名誉毀損の成立の要件にかんして民法上明文の規定がないので、一般的な不法行為(民法709条)の要件解釈の問題となります。当然、刑事上のものと多少のズレが生じます(民事上の名誉毀損の成立には「事実」の「摘示」に限られない等)が、難しいので、細かい議論は省略いたします。

民事上の名誉毀損にかんしては、金銭による損害賠償(民法722条1項・417条)や、「名誉を回復するのに適当な処分」(民法723条)を要求することが可能です。ここでいう「名誉を回復するのに適当な処分」には、謝罪広告などが挙げられます。

いかがでしたか?うっかりみんなの前で悪口を言ってしまった…こんな時には一度思い出してみてください。

この記事の作成者

ジコナラ編集部