器物損壊罪の「損壊」の意義~「生活音がうるさい」接着剤で鍵穴ふさいだ男を逮捕〜

兵庫県警網干署は9日、他人の家の鍵穴に接着剤を流し込んだとして、25歳の男を器物損壊容疑で逮捕しました。男は「ドアの開け閉めや話し声がうるさかった」などと供述しているようです。

目次

接着剤で鍵穴をふさいだ男を逮捕

兵庫県警網干署は9日、同じ集合住宅に住む男性(35)方の玄関ドアの鍵穴に接着剤を流し込んだとして、器物損壊容疑で同県姫路市大津区の無職男(25)を逮捕しました。

9日午前3時頃に、署員が男性の部屋の前で不審な男を見つけ職務質問したところ、男は犯行を認めたとのことです。男は「ドアの開け閉めや話し声がうるさかった」などと供述しているようです。

どんな場合に器物損壊罪が成立するの?~器物損壊罪の「損壊」~

器物損壊罪は、「他人の物を損壊し、又は傷害した者」を処罰するものです(刑法261条)。ここでいう「傷害」は、他人の飼っている動物を毀棄する行為を指すので、今回は「損壊」という文言についてのみ考えることとします。

器物「損壊」というと、ものを叩いて壊したり、割ったり、などというイメージがありますが、ここでいう「損壊」とは、広く物本来の効用を失わせる行為をいいます。

そうすると、玄関ドアの鍵穴に接着剤を流し込めば、その鍵は使えなくなってしまいます(鍵としての効用を失う)から、当然「損壊」にあたるわけです。

ほかに「損壊」にあたる例としては、住居建築用の土地を掘り起こして畑として植物を植える行為(大判昭4.10.14刑集8.477)や校庭に杭を打ち込み板付をして体育の授業などに支障を生ぜしめた行為(最決昭35.12.27刑集14.14.2229)、また、水門を開けて鯉を放流させる行為(大判明44.2.27刑録17.197)、鍋等に放尿する行為(大判明42.4.16刑録15.452)などがあります。

いかがでしたか?悪ふざけのつもりだった…とか単なる嫌がらせのつもりだった…なんて通用しません。気を付けましょう!!

この記事の作成者

カケコム編集部