不妊が原因で離婚したいと思ったらどうするべき?

不妊を理由に離婚ができるのでしょうか。不妊の問題はデリケートで、身体的・精神的疲労や夫婦での不妊治療に対する考えの違いなどから離婚してしまう夫婦もいます。自分の不妊が原因で離婚を考えている人は、後悔しないためにも本当に離婚しか道がないのかもう一度考えてみましょう。

目次

不妊が原因で夫婦関係が悪化、その結果離婚に至るケースは少なくありません

子供を作って幸せな家庭にしたいからと始めた不妊治療のはずなのに、仲が悪くなって離婚してしまう夫婦が実は多いんです。
 
不妊治療は場合によっては多額の費用が掛かることや、たくさんの通院が必要な場合もあります。
 
身体的にも精神的にも疲労が溜まり、パートナーが不妊治療に非協力的なことからケンカが増えたり、性行為が子作りのための義務になってしまったりすることから、夫婦の仲に亀裂が入ってしまうのです。
 
夫婦で支え合いながら不妊治療に臨めるよう、夫婦関係が悪化する原因を詳しく見ていきましょう。

不妊が原因で夫婦関係が悪くなるのはどうして?

不妊治療は夫婦二人で協力していかないと、どちらか一方の負担が増えてしまいます。
 
では実際に夫婦関係が悪化するのはどんな理由があるのでしょうか。

不妊が原因で夫婦関係が悪くなる理由(1) 子供に対する考え方の違い

子供が欲しいかどうかの気持ちの度合いが夫婦で違うというのはよくあるケースです。
 
「自分はこんなに子供が欲しいのに」という気持ちと、中々授からないストレスから行動が自己中心的になってしまったり、パートナーに八つ当たりしてしまうことから夫婦の関係が悪化してしまうのです。

不妊が原因で夫婦関係が悪くなる理由(2) 女性だけが辛い不妊治療

不妊治療には段階があり、体外受精や顕微授精など、段階が進むほど女性への負担が大きくなります。
 
卵子の採取や移植が必要なため、身体の中に器具を入れられたり、注射を打ったり薬を飲まなくてはいけません。
 
男性の不妊治療も手術が必要な場合も一部ありますが、基本的には大きな身体への負担はなく、女性だけが治療が辛いと感じることが多いでしょう。

不妊が原因で夫婦関係が悪くなる理由(3) 義務になってしまうセックス

子供を作るためにはタイミングを合わせて排卵日付近でセックスをすることが重要です。
 
セックスをする日を決められてしまうことから、恋人時代のようにムードを作ることは難しくなり、どんどん子供を作るための義務になってしまう傾向にあります。

不妊が原因で夫婦関係が悪くなる理由(4) 不妊治療の金銭的負担

不妊治療は段階が進むほど、金銭面での負担が大きくなります。不妊治療の相場は人工授精で1回1万~2万円体外受精で1回20万~50万円顕微授精で1回40万~60万円かかるといわれています。
 
1回の治療で授からない場合はさらに費用がかかってしまい、最終的に数百万円かかってしまう場合も少なくありません。

不妊が原因で離婚する流れ

不妊治療を乗り越えられずに夫婦関係が悪化するケースは後を絶ちません。
不妊が原因で離婚を決意した場合の一般的な流れについてご説明します。

不妊が原因で離婚する流れ(1) 協議離婚

まずは当事者同士で離婚の話し合いが行われ、双方が合意をすれば離婚成立となります。
 
夫婦二人もしくは両家の親を交えての話し合いが行われます。
 
離婚に合意した後は、離婚届に押印をして役所に提出をすれば手続きは完了です。

不妊が原因で離婚する流れ(2) 調停離婚

夫婦での話し合いでは決着がつかない場合は家庭裁判所で調停を申し立てることができます。
 
調停では調停委員という仲介者が存在し、双方が調停委員に自分の主張を伝えます。
 
そして、調停委員はお互いの言い分を聞きながら、解決策を提案してくれます。
 
調停委員が間に入ったことで、冷静に話ができ、離婚を回避できる可能性もあります。

不妊が原因で離婚する流れ(3) 裁判離婚

協議でも調停でも話がつかない場合は、離婚裁判を起こすことができます。
 
裁判の場合は離婚したい理由が「法定離婚事由」に該当する場合には離婚が認められます。
 
裁判離婚については下記で詳しくご説明致します。

自分が不妊だから…という理由は離婚事由になる?

もし不妊の原因が自分にあった場合、それは離婚理由として認められるのでしょうか。

婚姻を継続し難い重大な事由に認められれば可能

裁判離婚では離婚の理由が、「法的離婚事由」に当てはまることが前提となります。
 
法的離婚事由とはこちらをご参考下さい。
 
1.不貞行為
2.悪意の遺棄
3.3年間の生死不明
4.強度の精神病にかかり、回復の見込みがないこと
5.その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
 
不妊が原因で夫婦仲が悪くなった場合は、民法770条の「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」に当たるかどうかで離婚が決まります。
 
一般的には暴力やセックスレスなどがこれに当てはまります。

自分が不妊での離婚が認められるケース(1) 別居している

不妊が理由で別居に至るまで夫婦関係が悪化した場合は離婚が認められます。
 
しかし別居したからといってすぐに離婚が認められるわけではありません。
 
大体離婚が認められる別居期間は5年が目安となっています。

自分が不妊原因での離婚が認められるケース(2) 暴力がある

自分の不妊によってケンカが増えて、パートナーから暴力を振るわれた場合は離婚事由に当てはまるため離婚が認められるかもしれません。
 
しかし証言だけでは不確かなため、病院の診断書やケガの写真、暴力を振るわれた時の状況をメモに残すなどの証拠が必要です。

自分が不妊原因での離婚が認められるケース(3) セックスレス

不妊治療に疲れて夫婦仲が悪くなってしまい、逆にセックスレスになってしまうケースも少なくありません。
 
夫婦関係において性行為はとても重要であると考えられているため、改善されないようであれば離婚できる可能性は高くなります。
 
離婚が認められるために必要なセックスレスの目安は1年以上とされています。

不妊が原因での離婚では慰謝料は問題になる?

離婚をする夫婦について問題となるのが慰謝料です。
 
不妊が原因で離婚となる場合、切り出した相手に慰謝料の請求は可能でしょうか。

基本的に問題にはならない

不妊が原因で慰謝料が認められることはほとんどありません。
 
慰謝料とは夫婦の一方の行為に違法性がある場合に発生する精神的苦痛に対する損害賠償のことです。
 
不妊は自分の意思ではなく避けられない身体症状のため、違法性があるということはできないでしょう。

夫婦間で協議し合意すれば発生する

夫婦間で話し合い、慰謝料の支払いに合意がもらえれば慰謝料を請求することができます。
 
もし慰謝料をもらって離婚をしたい場合は、不妊によって自分がどんな苦痛があったのかを訴えるようにしましょう。

離婚に踏み切るのなら弁護士に相談を

もし離婚が避けられないようであれば、弁護士に相談することをおすすめします。
 
不妊が原因での離婚は理由によっては認められないこともあります。
 
また弁護士に依頼をすることで、慰謝料を請求できるかどうかの相談もできるため、離婚もしくは慰謝料に対して不安のある方は一度相談してみるのがいいですね。

不妊が原因での離婚を避ける方法|後悔をしないためには

元々は幸せな家庭を築きたくて始めた不妊治療がきっかけでの離婚はやはり悲しいですよね。
離婚を後悔しないためにも、パートナーともう一度しっかり話し合ってみませんか?

不妊が原因での離婚を避ける方法(1) 子供に対する考え方を擦り合わせてみる

子供に対する考え方の違いはどんな夫婦でもあります。相手の本当の気持ちを知らずに離婚すれば後々必ず後悔が残ってしまいますよね。
 
これから不妊治療を進めていくにあたって、お互いが子供を作ることに対してどう思っているのかもう一度話す機会を設けてみましょう。

不妊が原因での離婚を避ける方法(2) 夫婦で一緒に不妊治療に取り組む|二人の協力が不可欠

不妊治療は夫婦が協力し合って臨まなければ上手くいきません。
 
もしどちらか一方が非協力的だったことが夫婦関係の悪化した原因であれば、子供に対する考え方を話し合った上で、協力してほしい旨をしっかり伝えましょう。

不妊が原因での離婚を避ける方法(3) 信頼できる人に相談してみる

不妊治療が上手く行かなかく、夫婦関係も良くない時は、一人で悩んでいてはいつまで経っても解決の糸口は見つかりません。

そんな時は不妊治療の経験がある信頼できる友人に相談してみましょう。

不妊というデリケートな問題は同じ経験をしているからこそ、相談もしやすいのではないでしょうか。

不妊が原因での離婚を考えている人はこちらも合わせて読んでみてください

不妊が原因で離婚したいと思ったらどうするべき?のまとめ

不妊で悩む夫婦は7組に1組と言われるほど、不妊で悩む夫婦は多いのが現状です。
 
不妊治療は片方が頑張っても決してうまくいきません。夫婦二人で協力し合うことが大切です。
 
しかしデリケートな問題だからこそ、なかなかパートナーと話し合えてなかったり、相手の気持ちが分からないまま治療を進めている夫婦も多いのではないでしょうか。
 
それによって夫婦仲が悪化して離婚に至ってしまうのはとても悲しいことです。
 
後悔しないためにも夫婦で不妊治療についてしっかり話し合うことが大切です。
 
それでも離婚が避けられない場合は、弁護士などの専門家に離婚や慰謝料について、一度相談してみることをおすすめします。

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この記事の作成者

ジコナラ編集部