養育費はいつまで払ってもらえるの?相場や決める際の注意点は?

養育費はいつまで支払ってもらえるものなのか、気になる人も少なくないでしょう。逆に、支払う側としても、養育費をいつまで払わなければならないのかは気になる問題ですよね。ここでは、養育費が支払われる期間や再婚した後に養育費がどうなるかなどについて詳しくご紹介します。

目次

養育費をいつまで払う?養育費をとり決める上でとっても大切なことです

離婚についての話し合いの中で、養育費をいつまで支払うのかということは、非常に大切な問題です。
 
子どもが何不自由なく暮らすために、子どもの進路についてお金の問題で制限をかけないためにも、養育費をいつまで支払ってもらえるのかは、きちんと確認しておく必要があります。
 
また、長い期間養育費を支払ってもらえるとしても、そもそもの養育費の額が安ければ意味がありません。支払ってもらう養育費の金額も大切です。
 
そこで、今回は、養育費は何歳まで、いくらくらい支払ってもらえるものなのかを見ていきましょう。

養育費はいつまで支払ってもらえるもの?

養育費はいつまで、何歳まで支払ってもらえるものなのか、具体的な決まりはあるのでしょうか。

夫婦の合意があれば基本的にいつまででも可能

実は、いつまで養育費を支払うのかという問題は、法的に拘束を受けるものではなく、夫婦間の合意があれば、何歳まででも支払ってもらうことができます。
 
ただし、「子どもが30歳になるまで養育費を支払う」「子どもが40歳まで養育費を支払う」など、一般的に未成熟子でなくなるであろう年齢を過ぎて養育費の支払いを強いる合意は、公序良俗(民法90条)に反し、無効となる可能性はあります。

一般的には20歳(成人)まで

夫婦の合意があればいつまででも支払ってもらえる養育費ですが、基本的に成人(20歳)までというケースが多いようです。

家庭裁判所の判断をみても、基本的に養育費の支払いは20歳までという取り決めが多くなっています。

成人すれば身体的・社会的に「子ども」ではなく「大人」になるため、「養育」する必要はなくなるという判断でしょう。

20歳を超えても扶養が必要な場合は?

20歳で一応成人するとはいえ、大学全入のこの時代、20歳でも経済的に自立している人は少ないでしょう。

家庭裁判所でも、資力などを考慮して、20歳ではなく、大学卒業まで養育費を支払うこととすることも多いようです。

養育費の相場と算定方法

養育費がいつまで支払われるのかはわかりましたが、金額の相場はいくらくらいなのでしょうか。

養育費の相場

養育費の金額は、これも当事者間の協議で決められるものです。

でも、その前に世間一般の相場が知りたいところですよね。

養育費の相場については、養育費算定表を元に調べることができます。

養育費算定表は、家庭裁判所において,養育費又は婚姻費用の算定をする際に参考として活用している資料です。

養育費算定表の使い方

養育費算定表は、受け取る側と支払う側の年収、子どもの人数と年齢によって養育費の相場を測定するものです。
 
具体的に、縦軸は養育費又は婚姻費用を支払う側(義務者)の年収、横軸は支払を受ける側(権利者:未成年の子がいる場合には、子を引き取って育てている親)の年収をあらわしているため、その2つが交わる金額が養育費の相場ということになります。
 
給与所得者と自営業者では同じ年収でも養育費が異なるので、参考にする場合は注意しましょう。

自分の場合の具体的な目安を知るには…家計簿をつけておこう

世間一般的な養育費の相場は算定表で計算できますが、あなたの家にはあなたの家の事情があるでしょう。

算定表は基準であり、あくまでも養育費の「目安」となるものです。

あなたの家庭において、子どもを何不自由なく育てるためにはいくら必要なのか、実際にかかってきた費用を調べるためにも、家計簿をつけておくことをおすすめします。

「いつまで養育費を払うか」を決める方法

養育費の相場は算定表を見た上で自分の家計簿を参考にするとして、具体的な期間についても話し合いましょう。

「いつまで養育費を支払うか」を決める方法(1) まずは夫婦間で話し合う

いつまで養育費を払うのか、具体的な期間は基本的に夫婦間の話し合いで決定します。
 
互いが納得すれば、世間的に多少短い期間、世間的に多少長い期間でも、何歳まで払うかの合意は自由です。

「いつまで養育費を支払うか」を決める方法(2) 「いつまで」に折り合いがつかなければ調停を申し立てる 

支払う側があなたの指定した期間に同意しなかった場合、調停を申し立てましょう。
 
離婚前であれば夫婦関係調整調停、離婚後でも養育請求調停を申し立てることができます。
 
あなたが「20歳までは支払ってほしい」と言っているのに、相手が「高校卒業まで」などと言っている場合のように、「いつまで」の部分で合意に至らないときは、調停委員を交えて話し合うことが有効です。

「いつまで養育費を支払うか」を決める方法(3) 最終的には家庭裁判所が決定する(審判) 

調停でも養育費をいつまで払うかについての話し合いが不成立だった場合、最終的には家庭裁判所がその期間を決定します。
 
夫がいくら同意しなかったとしても、最終的な審判は家庭裁判所が下すことになるのです。

「養育費をいつまで支払うか」を協議で決めるときの注意点

調停や審判ではなく、協議で養育費の支払いについて決める場合、以下のことに注意しましょう。

「いつまで養育費を支払うか」は様々なケースを想定して決めるべき

子どもにかかる養育費は、子どもの生き方、進路によって大きく異なるものです。

たとえば大学進学のつもりだったけれど、高卒で働くことになった、大学に受からず浪人・留年期間があり卒業年数が延びた、大学院に進むことになった…など必要な養育費にはかなりの幅があります。

そのため、子どもが必ずこうなるという決めつけのもとで養育費をいつまで支払うかを決めてしまうと、あなたと子どもにとってのリスクが大きいのです。

子どもの進路について、様々なケースを考えておくことが必要です。

「いつまで支払うか」に合意が成立したら必ず離婚協議書に

いつまで養育費を払うかについて、合意が得られた時点で、離婚協議書に記載することをおすすめします。
 
協議の場合、「あの時は20歳までと言ったのに!」「あの時は払うと言ったのに!」などと、書類に残さないことによるリスクは大きくなってしまうからです。

専門家に相談の上、公正証書にしておくのがよい

離婚協議書よりも確かなのは、公正証書にしておくことです。
 
裁判所によると公正証書には、以下のような申立書の様式にわかれます。
  • 支払期限が到来している未払の養育費についてのみの請求
  • 未払の養育費と将来分の養育費を一括して請求
  • 養育費と一般債権(慰謝料や財産分与等)を併せて請求

また、養育費をいつまで支払うかを決めているにもかかわらず、支払期限を過ぎても支払わない場合に、公正証書を作成していれば強制的に養育費を支払わせる差し押さえの手続きがとれます

特に、養育費は強制的に支払いを受けやすいように法律は優遇をしてくれています。

また、養育費は何歳までと決めたにもかかわらず、未払いになることが非常に多い債権といわれており、養育費についての合意が成立した場合に公正証書を作成するのは必須といっても過言ではありません。

詳しくは養育費を強制執行で強制的に支払わせるには?|養育費確保のための差し押さえについてを参考にしてみてください。

再婚したら元夫からもう養育費を払ってもらえないの?

では、あなたがもし再婚した場合は、もう養育費は支払ってもらえなくなるのでしょうか。

再婚したら養育費は払ってもらえない?(1) 元夫の養育費の義務はなくならない

結論として、あなたが再婚したとしても、元夫の養育費の義務が消滅するわけではありません。

再婚したとしても、元夫が子どもの父親であることには変わらないわけですから、養育の義務は残り、養育費の支払い義務も消えることはありません

再婚したら養育費は払ってもらえない?(2) 減額が認められる場合はある 

相手が再婚しても養育費の支払い義務自体は消えませんが、養育費の金額を減額することが認められる場合はあります。
 
たとえば、再婚相手と子供とが養子縁組をした場合や、再婚相手に十分な財力がある人で、子どもも経済的に恵まれた環境で育っているといった場合は、元夫からの養育費の減額が認められることが多くなっています。

養育費はいつまで払ってもらえるか?を知りたい人はこちらもおすすめ

養育費はいつまで払ってもらえるの?相場や決める際の注意点は?のまとめ

子どもが進学したり、習い事をしたり、養育にはお金がかかるものです。
 
離婚という親側の事情で、子どもに不自由させるようなことがないよう、養育費の支払い期間や金額について詳細な取り決めが必要です。

しかし、今後人生において何が起こるかは予測不可能です。

再婚や子供の進路変更など、教育にかかる費用が変動することも出てくるでしょう。
 
養育費をいつまで支払うのか、そしていくら支払うのかという問題で揉めてしまった場合は、離婚問題に強い弁護士に相談することをおすすめします。
 
特に公正証書の作成に至っては、法的な知識なくして作成することは不可能です。
 
子どもが経済的な問題で困るその前に、弁護士に相談・依頼をして養育費の支払い期間等についての問題を解決しましょう。

離婚問題に強い弁護士に相談する

この記事の作成者

ジコナラ編集部