離婚後の戸籍謄本の記載3パターン|パターンごとの必要な手続きとメリット・デメリット

離婚後の戸籍謄本を見て予想と違う戸籍の状況に驚く人は少なくありません。離婚後の戸籍に関する手続きはどのようにすればよいのでしょうか。まずは自分の戸籍謄本をご確認ください。そのうえで、離婚後の戸籍謄本の記載内容として想定される3パターンごとの手続きについてご紹介したいと思います。

目次

離婚後の戸籍謄本の記載はどうなる?子供の謄本の記載はどうなる?

離婚後は手続きの面でも、心理的な面でも大変で、忙しくなります「。
 
その中で、普段ですらほとんど意識しない戸籍について、手続きを忘れがちになるのは仕方のないことです。
 
しかし、離婚後に何の手続きもしなければ、何かの理由で戸籍謄本を取得したときに、戸籍謄本の記載を見て驚くことになります。
 
離婚後の戸籍の手続きは子供の戸籍にも関係するので、離婚後は早い段階で戸籍に関する手続きを行う必要があります
 
まずは、戸籍謄本の記載を確認してください。
 
戸籍謄本に記載されていると想定できるパターンを3つを紹介し、それぞれのパターンに至った経緯や、それぞれの場合における手続きをご紹介します。

自分の理想とする戸籍の状況と戸籍謄本の記載内容と照らし合わせて、とるべき手段を明らかにしていきましょう。

離婚後の戸籍謄本の記載パターン① 親の戸籍に戻るパターン

 
離婚後の戸籍謄本の記載について、1つ代表的なのが親の戸籍に戻るパターンです。

あなたの戸籍謄本の記載がこのパターンに当てはまるかをまず確認してください。

離婚後の戸籍謄本|親の戸籍に戻るための手続き

戸籍を戻すと聞くと手続きが大変と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、離婚後に親の戸籍に戻ることについて何ら特別な手続きは必要ありません。
 
  • 結婚のときに名字を変えていること
  • 結婚する前は旧姓だったこと

この2つの条件を満たす人の場合は、離婚届の該当欄で「もとの戸籍にもどる」を選択するだけでOKです。 

それにより、離婚後の親の戸籍に戻ることができます
 
婚姻中に親が転籍していたら、転籍後の戸籍に入ることになります。
 
しかし、父母の死亡などにより戻るべき親の戸籍が存在しなくなっている場合は、親の戸籍に戻る選択はできません。

離婚後の戸籍謄本|親の戸籍に戻すメリット

離婚後に親の戸籍に戻ることには安心感があります。
 
また、親の名前を書く際などに離婚歴がいちいちばれることもありません。
 
再婚をして再度離婚をした場合に、自分の旧姓に戻る選択をすることができる点もメリットです。
 
離婚後に婚姻中の名字を使い続けることを選択した場合は、再婚後離婚した後に旧姓を名乗ることができなくなります。

離婚後の戸籍謄本|親の戸籍に戻るデメリット

離婚後に親の戸籍に戻ることのデメリットとしては、下記のものが挙げられます。
 
・両親、兄弟姉妹の戸籍に離婚の情報が載る
・本籍地が遠い場合、戸籍の取り寄せ等の煩雑な手続きが必要になる
・子供を自分の戸籍に入れたい場合に不便になる場合がある
・子供と同じ氏を名乗るのが難しい場合がある
・名字変更の手続きが煩雑である
・離婚から3か月が経過すると、婚姻時に名乗っていた姓に戻すことが難しくなる

離婚後の戸籍謄本の記載パターン② 旧姓で新しい戸籍を作る

離婚後の戸籍謄本の記載の2つ目のパターンは、自らの旧姓を利用して、新しい戸籍を作るというものです。
 
あなたの戸籍謄本の記載がこのパターンに当てはまるかをまず確認してください。

旧姓で新しい戸籍を作る手続き|子供の戸籍を自分の戸籍に移す手続き

こちらも特別な手続きが必要となるわけではなく、離婚届の該当欄で「新しい戸籍をつくる」を選択するだけです。
 
しかし、子供についてはいくつか手続きが必要となります。
 
離婚後に子供を自分の戸籍に入れるためには、子供の住所地を管轄する家庭裁判所に「子の氏の変更許可(民法791条)」を申し立てます。
 
子供が15歳未満であれば親権者が申立人となり、子供が15歳以上の場合は子供自身が申立人となります。
 
子供と自分の戸籍謄本を用意し、800円の収入印紙と郵便切手を添えて申し立てを行いましょう。
 
10日前後で変更を許可する審判書の謄本が郵送されます。
 
その後、子供の入籍届を提出し、手続きが完了です。

旧姓で新しい戸籍を作るメリット

離婚後に旧姓で戸籍を作るメリットとしては、パターン①の場合と同じように再婚後離婚した後に、旧姓に戻ることができる点が挙げられます
 
また、離婚後の本籍地として好きな場所を選ぶことができるのもメリットでしょう。

旧姓で新しい戸籍を作るデメリット 

反対に、離婚後に旧姓で新しい戸籍を作るデメリットとしては、下記のものが挙げられます。
 
・名字変更の手続きが煩雑である
・子供と同じ氏を名乗るのが難しい場合がある
・離婚から3か月が経過すると、婚姻時に名乗っていた姓に戻すことが難しくなる
 
離婚時に名字を戻す場合に新しい戸籍を作るかどうかについて、新しい戸籍を作る方が若干デメリットが少ないと思われますが、最終的には個人で判断すべき事項です。

離婚後の戸籍謄本の記載パターン③ 婚姻時の氏で新しい戸籍を作る

離婚後の戸籍謄本の3つ目のパターンは、婚姻時の氏で新しい戸籍を作るというものです。
 
あなたの戸籍謄本の記載がこのパターンに当てはまるかをまず確認してください。

婚姻時の氏で新しい戸籍を作る手続き|子供の戸籍を自分の戸籍に移す手続き

本手続きでは、離婚後3か月以内に、本籍地または所在地の市区町村役場に対し、「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出する必要があります。
 
仮に3か月以内に手続きをしなかった場合、婚姻時の氏を名乗るためには「やむを得ない理由」が必要となります。
 
この場合も、離婚後に子供の戸籍を自分の戸籍に移すためには、パターン①で前述した「子の氏の変更許可」が必要となることに注意が必要です。
 
離婚の際の氏を称しても、”見た目上の名字”が同じになるだけで、法律上は母子の名字は別々とみなされることになっているからです。

婚姻時の氏で新しい戸籍を作るメリット

婚姻時の氏で新しい戸籍を作るメリットとしては、母親の名字を子供の名字に合わせることができる点が挙げられるでしょう。
 
また、婚姻時に使用していた名字をそのまま使うことができるため、名字変更の手続きに係る煩雑さが存在しない点も大きなメリットです。
 
他には、子供の名字が変わらないため、子供への負担が少ないというメリットもあります。

婚姻時の氏で新しい戸籍を作るデメリット

反対に、婚姻時の氏で新しい戸籍を作るデメリットとしては、外観から離婚したことが分かりにくいというものがあります
 
また、離婚した相手に複雑な感情を有している場合は、婚姻時の氏を使い続けることが精神的な負担になる場合もあるでしょう

苗字を戻すか戻さないかについても、個々人の状況に応じてメリットとデメリットを比較して判断するしかありません。 

離婚時の戸籍謄本や子どもの戸籍謄本について知りたい人はこちらも読んでみてください!

離婚後の戸籍謄本の記載3パターン|パターンごとの必要な手続きとメリット・デメリットのまとめ


以上のように、離婚後の戸籍謄本の記載については、大きく3つのパターンが存在します。

まずは、戸籍謄本と照らし合わせて自分がどのパターンに当たるのかを確認してください。
 
どのパターンにもメリットとデメリットが存在し、自分がどれを選択すべきかは簡単に決められることではありません。
 
そのため、離婚後の戸籍については、できれば戸籍謄本を持って一度弁護士に相談することをお勧めします。
 
弁護士に相談することで、離婚に際して起こる慰謝料請求、財産分与および養育費交渉をまとめて対応してもらうことが可能となります。
 
離婚後の手続きは大変に煩雑であるため、上手に弁護士を活用し、効率的に処理していきましょう

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この記事の作成者

カケコム編集部