暴力夫に悩んでる人が安心して離婚するためのガイド

夫からの暴力で離婚したいと思っていませんか?ただでさえ離婚はハードルが高く精神的にも負担の大きいもの。暴力夫との離婚ならなおさらです。では具体的に暴力を振るう配偶者と離婚を考えたら、どんなことに注意すればいいのでしょうか?

目次

夫からの暴力はあってはならないもの。あなたが苦しむ必要は全くない。

 
離婚の原因として「配偶者からの暴力」があげられることは少なくありません。
 
夫からの暴力は、どこの家庭にもあるものだと思っていませんか?
 
あなたが現在夫から暴力を受けているとしたら、それは普通のことではありません。
 
たとえ配偶者であっても、暴力という行為はあってはならないことです。
 
人は一人一人が尊厳を持って生きることが保障されている日本で、暴力に耐え続けているとしたら、あなたの尊厳は配偶者によって奪われていることになります。
 
夫からの暴力で悩んでいるなら、【離婚】という方法があなたを救う唯一の手段かもしれません。

夫の暴力は離婚の原因になる?

 
耐え難い夫からの暴力…これを理由に離婚することはできるのでしょうか。

夫の暴力は離婚の原因になります

離婚は基本的に夫婦の同意があれば可能ですが、民法770条に定められている離婚事由に該当すれば、離婚裁判を訴えることができ、双方の同意がなくても離婚が可能になります。
 
具体的には、以下のような離婚事由があります。
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一  配偶者に不貞な行為があったとき。
二  配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三  配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四  配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五  その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
夫の暴力は、この離婚事由の中の婚姻を継続しがたい重大な事由に該当するため、夫の同意がなくとも離婚することは可能です。

どのくらいの身体暴力で離婚は認められる?

法律でも暴力による離婚が認められていることは事実ですが、外傷が生じるほどの暴力を何度も受けていなければ成立しないのでしょうか。
 
実は、過去の判例を見ても、そんなことはありません。
 
具体的には、一度の暴力でも認められる可能性があります。
 
また、肩を強くゆすることなども暴力と認められる可能性がありますから、「何度も気を失うほど殴られてないし…」と離婚を諦めてはいけません。

家庭内暴力にも種類がある

 
「暴力」によって離婚できることはわかりましたが、「暴力」には複数の種類があることをご存じですか?

身体的暴力

上記でご紹介したような殴る・蹴るのほかに、強く肩をゆすったりすることも身体的暴力に含まれます。
 
もちろん、直接手を下される他に、何か物を故意に投げられてケガをした場合も、身体的暴力に含まれます。

精神的暴力

精神的に配偶者を傷つけることもまた、暴力に含まれます。
 
具体的には、配偶者のことを無視したり、罵詈雑言を浴びせて言葉の暴力をふるうことも精神的暴力とみなされます。

経済的暴力

夫婦関係にあるにもかかわらず、経済的に相手を窮地に立たせることは、経済的暴力と呼ばれます。
 
具体的には、相手に生活費を渡さない、生活費は渡していても実質その金額では暮らしていけないなどのことが該当します。

社会的暴力

配偶者を社会的に追い詰めることも暴力とみなされます。
 
具体的には、配偶者の交友関係を監視したり、帰省できる距離なのに実家に帰らせないなどの行為が該当します。

性的暴力

いくら夫婦といえども、同意のない性行為は暴力です。
 
配偶者が拒んでいるにもかかわらず、無理やり性的な行為を迫り、実行に移した場合、暴力とみなされます。

夫に暴力振られたらどうするべき?

 
夫から暴力を振るわれてしまった…その時、まずどうすればよいのでしょうか。

夫に暴力振られたら(1) まずは夫から離れる

夫の暴力の被害に遭った場合、まずは夫と物理的な距離を置くことが大切です。
 
ただし、あなたが家を出ることについて、夫にすぐにバレないようにしましょう。
 
逆上した夫の暴力が更にひどくなるかもしれません。
 
また、親権のことも考えて、子どもがいる場合は子どもも連れてまずは家を出ましょう。

夫に暴力振られたら(2) 警察に相談しておく 

特に身体的暴力の場合は警察に相談することで、目に見えて暴力の被害に遭っていることがわかりますから一時保護などの措置を取ってくれる可能性も高くなります。

配偶者から暴力を受けたら、最寄りの警察のDV相談窓口に相談をしましょう。

夫に暴力振られたら(3) 信頼できる人に相談しておこう

暴力を振るわれたら、すぐに信頼できる人に相談しておきましょう。
 
親や友人、近隣住民の人に相談しておけば、いざという時にかくまってもらうこともできるかもしれません。
 
そのために同じ目に遭っている仲間をつくることも有効です。
 
また、暴力によってあなたの心がダメージを受けているならカウンセラーへの相談をおすすめします。

夫と離婚したいならどうするべき?

 
夫の暴力には耐えきれない…離婚したい…。でも具体的にはどのようにしたら離婚できるのでしょうか。

暴力夫と離婚するために(1) 第三者を立てよう

夫の暴力の被害に遭っている人が離婚するためには、まず他の誰かに相談することが大切です。
 
信頼できる第三者を立てることによって、暴力をふるう配偶者に直接会わなくてもよいからです。
 
家族や友人、信頼の置ける人が好ましいですが、自分ごとを相談しにくいという人も多いでしょう。

その場合は真っ先に専門家である離婚問題に強い弁護士に相談してください。

暴力夫と離婚するために(2) 暴力の証拠を集めておく

暴力を受けた証拠があれば、後々あなたに有利になります。
 
たとえば暴力を振るわれた時の音声、暴力を受けてできてしまった傷、医師の診断書などです。
 
ただしこのとき証拠を集めていることを夫に悟られないように注意する必要があります。

暴力夫と離婚するために(3) 協議が難しいなら調停を申し立てましょう 

夫の暴力に悩んでいる人も、離婚の手順は協議離婚から始まります。
 
つまり、夫婦間での話し合いということです。

しかし、暴力夫との離婚協議はいささか問題があります。協議に応じないかもしれないし、話し合いの途中に暴力を振るわれるかもしれない、などという理由から、自分一人で離婚を成立させていくのは困難です。

協議に応じてくれたとしても冷静に話が進むことは稀で、恐怖心から相手のいいように丸め込まれてしまうことも容易に考えられます。
 
そう判断した時点で家庭裁判所に離婚調停を申し立てることをおすすめします。
 
離婚調停では、お互いが交互に部屋に入り調停委員と話をすることになるので直接顔を合わせる必要がありません。
 
離婚調停を有利に進めるためには調停委員を味方につけることが重要です。
 
そのためには暴力の証拠をしっかりと残しておくことが大切になります。どんな些細な問題であっても、診断書やボイスレコーダー、写真は役に立つでしょう。

調停では必ず弁護士をつけなければいけない訳ではありませんが、陳述書の作成や、代理での交渉、そして精神的支えになることを考えると、やはり調停では弁護士に相談することをおすすめします。
 
相手が弁護士をつけてくるとも考えられます。そんなときは一人で戦っても有利な解決には期待できないでしょう。
 
夫の暴力で離婚がしたいのなら、なるべく早い段階で離婚問題に強い弁護士に相談することをおすすめします。はっきりと「暴力を受けている」と説明することが大切です。
 
調停での弁護士の役割について詳しくは離婚調停を弁護士に依頼するメリットとは?を参考にしてください。

暴力夫に悩んでる人が安心して離婚するためのガイドのまとめ

 
配偶者からの暴力に悩んでいる人の多くは、この暴力に耐えるしかない、耐えていればいつか配偶者が変わってくれるという気持ちなのではないでしょうか。
 
しかし、暴力は耐えていれば改善するものではありません。改善するどころかもっと深刻なものへと発展する恐れもあります。
 
我慢せずに離婚したいと少しでも思った時には、離婚問題に強い弁護士に相談して法的なアドバイスをもらうことをおすすめします。
この記事の作成者

ジコナラ編集部