離婚後の名前どうする?〜苗字や本籍の変更について〜

離婚後の名前をどうしたらいいのか、またどうしたら変更できるのかについてお悩みではありませんか?離婚についてのごたつきがひと段落したのはいいものの、子どもがいるのに苗字を変えていいものか…それに、変えるといっても、具体的にどうしたらいいのか…といった疑問に詳しくお答えします!

目次

離婚後の名前はどうする?本籍は?必要な手続きは何?


夫婦別姓を貫いてきた夫婦以外は、離婚とともに苗字もそのままではなく、変更したいと思う方が多いでしょう。
 
でも、苗字を変えたとして、本籍はどうなるのでしょうか?
 
また、あなたに子どもがいて、離婚後、親権をあなたがとり、新たな生活をスタートしようとするとき、子どもの苗字はそのままにするのか、それともあなたの苗字変更とともに変更するのかは、大きな問題でしょう。
 
ここでは、離婚後の苗字や本籍についてご紹介します。

離婚後の名前どうする?~離婚後の苗字の選択について〜


離婚後の名前(苗字)の変更には、どのような選択肢があるのでしょうか。

離婚後の名前(1) 旧姓に戻す

最もポピュラーなのは、結婚前の旧姓に戻すという選択です。
 
離婚に至るまでには、さまざまな出来事、頭を抱える問題を乗り越えてきたことでしょう。
 
できれば元夫の名前なんて残しておきたくない!身も心も新しくなって心機一転出直したい!
 
そのような場合は、すぐに旧姓に戻される方も多いようです。

離婚後の名前(2) 婚姻時の苗字をそのまま使う

離婚をしても、苗字をそのまま残した名前にする方もいらっしゃいます。
 
苗字を変えれば、いやでも周囲に離婚の事実が明らかとなります。
 
仕事をしていれば経理や総務などを通じていずれ離婚はバレてしまうでしょう。
 
子供のことを考えて婚姻時の苗字をそのまま使っている方も多いようです。

離婚後の名前、子供のためを考えると・・・


離婚による苗字変更の問題は、夫婦だけの問題ではありません。

離婚後の名前、子供のためを考えると(1) 子供のためには苗字をそのままにする選択が良いのか? 

離婚後の名前変更で悩むことになるのは、あなただけではありません。
 
あなたの大切な子どももまた、苗字変更についての悩みを共有することになります。
 
まだ1~2歳の言葉を覚えたての子どもならまだしも、5歳以上の、自分の名前をフルネームで言えるような子どもや、思春期の子どもにとって、アイデンティティの一部ともいえる苗字の変更は大きな問題です。
 
苗字が変われば、子どもがクラスメイトからかわれることもあるかもしれません。
 
それが小学校高学年ともなれば、離婚によるものだということくらい、クラスメイトもすぐにわかってしまうでしょう。

離婚後の名前、子供のためを考えると(2) 苗字が変わるということは子供にとって大きな変化  

小学校高学年から中学・高校にかけての子どもは、自我が確立しておらず、苗字がひとつ変わっただけでも、大きなストレスとなります。
 
そもそもストレスは「環境に適応できないこと」によるものも大きいですから、苗字が変更になることによって、
 
自分の名前が変わった→友だちも気を遣って気まずい→友人関係にひびが入る
 
ということも考えられないことではありません。

離婚後の名前、子供のためを考えると(3) 離婚後も苗字をそのままにするのは子供のストレス軽減になるかも 

どんな夫であったとしても、父親といつも一緒にいられなくなるということも、(虐待等の場合を除いて)子どものストレスとなるでしょう。
 
せめて苗字がそのままであれば、父親の存在を感じたり、上記でご紹介したような友人トラブルも避けられ、離婚後のストレス下にある子どものストレスも軽減できるかもしれません。

離婚後の名前、子供のためを考えると(4) 子供と話し合って子供の意見を聞くことも大切 

いずれにしても、離婚によって名前・苗字が変更するかどうかは、親だけで判断するのは危険です。

苗字は家族であることの証ですから、あなたとしては一刻も早く名前を変えてしまいたいと思っていたとしても、子どもはそのままの苗字を望むかもしれないからです。

離婚後の名前変更に必要な手続き


離婚によって名前を変更する場合は、選択した結果によって手続きが異なります。

離婚後の名前の変更に必要な手続き(1) 旧姓に戻す場合

離婚と同時に苗字を旧姓に戻す場合、離婚届の提出と別に特別の手続きは必要ありません。
 
具体的には、離婚届の中に、「婚姻前の氏にもどる者の本籍」欄に「もとの戸籍にもどる」「新しい戸籍をつくる」を問われる欄があるので、どちらかにしるしをつけて、離婚届を提出すればよいのです。
 
「もとの戸籍にもどる」と「新しい戸籍をつくる」の違いですが、子供の戸籍を自分の戸籍に移したい場合は「新しい戸籍をつくる」を選択することがお勧めです。
 
なぜなら、子供の戸籍を自分の戸籍に移す場合には親の戸籍を抜ける必要があるため、離婚届の段階で新戸籍を作成したほうがスムーズだからです。
 
子供の戸籍を自分の戸籍に移す予定がない場合、「もとの戸籍に戻る」を選択して親の戸籍に戻ることが、親子にとって良い場合も多いでしょうが、この点は、親との関係性や自分の価値観などに基づいて選択すべきところです。

離婚後の名前の変更に必要な手続き(2) 婚姻時の苗字をそのまま使う場合

離婚後も婚姻時の苗字をそのまま使用する場合は、離婚届提出時か離婚の日から3か月以内に届け出るという手続きが必要になります(民法767条2項)。
 
具体的には、「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出することになります。
 
この場合、元夫と名字が同じとなるわけですが、自分が元夫の戸籍に残るというわけではないことに注意が必要です。
 
婚姻時の苗字の新しい戸籍をつくられることになるのです。

離婚後の名前の変更に必要な手続き(3) 子供の戸籍を移動する場合

離婚届を受理された状態のままだと、子どもの戸籍は元夫の戸籍に入ったままです。
 
もしも子どもの戸籍を移動する場合は、家庭裁判所に行って、”子の氏の変更許可の申立”をし、役所にて入籍の手続きをする必要があります。
 
親権があなたにあるとしても、この手続きをしないと戸籍の移動はできませんから、注意しましょう。

離婚の後の本籍はどうする?


離婚したのはいいけれど、本籍をどうするのかについて、選択肢がいくつかあります。

離婚後の本籍(1) 離婚後は親の戸籍に戻るか、自分が筆頭者の新たな戸籍を作るか選択できる

離婚後の苗字変更の箇所での少し述べましたが、離婚届を提出する際に、離婚後の本籍について、
  • 親(旧姓)の戸籍に戻る
  • 自分を筆頭者にして新たな戸籍を作る
この2つの選択肢があります。
 
本籍の変更は、このどちらかにともなって行う必要性が変わってきます。

離婚後の本籍(2) 新たな戸籍を作る場合、本籍地を改めて決める必要がある

自分を筆頭者にして、新たな戸籍を作ることを選択した場合、本籍地を改めて決めなければなりません。
 
新たに戸籍をつくるということは、本籍地も決める必要があるということです。
 
この場合でも、必ず真新しい本籍地を決めなければならないというわけではなく、自分の親の本籍地と同じ本籍地にすることに差し支えありません。

離婚後の本籍(3) 本籍地は好きな場所に決められる

離婚後の本籍地は、両親の生まれた場所や、自分が産まれた場所、育った場所…というイメージがあるかもしれませんが、実は本籍地は自由に決めることができます。
  • 昔に旅行で行った場所
  • 皇居
  • 与那国島
を本籍地にしている人もいるほどです。
 
これくらい自由に本籍地は決めることができるのです。

離婚後の本籍(4) 本籍変更に必要な手続き

では、離婚後に本籍を変更するためには、どのような手続きが必要なのでしょうか。
 
  • 本籍を変更するために必要な書類を揃える。(本籍変更に必要な書類は、1.転籍届2.戸籍謄本3.本人確認書類と印鑑 ※自治体によって違う場合もあるので確認してください)
  • 本籍地を管轄している市区町村の役場へ行って、案内に従って手続きを行う。
  • 戸籍筆頭者(新しく戸籍を作ったあなた)が前述した書類を持って手続きする。

離婚後の本籍変更は、必要な書類さえ揃っていれば、そんなに難しいものではありません。

離婚後に本籍地をスムーズに変更するためにも、事前に現在の本籍地を確認した上で、必要書類を準備しておきましょう。

離婚後の子供の戸籍・本籍はどうなる?

離婚をした時に未成年の子供がいる場合、夫婦のどちらか一方を親権者として決めなければなりません。では離婚後の子供の戸籍はどうなるのでしょうか?

離婚したら子供は父親(戸籍の筆頭者)の戸籍に入ったまま

離婚届けを提出するとそれまでに入っていた戸籍から母親は抜けることになります。

ですが子供の戸籍は父親の戸籍に入ったままでそのままでは姓も変わりません。つまり本籍地ももとのまま、ということになります。

ですから母親が親権者になり子供と一緒に暮らしていく場合に親子で苗字が違うという状況になってしまうのです。

離婚後に親権者の戸籍に子供を入れるには手続きが必要

子供を親権者の戸籍に移し、姓も母親と同じに変更するには裁判所の手続きが必要になります。

まずは母親を筆頭者とする戸籍を新しく作ります。そのあと家庭裁判所に子の氏の変更許可申立書を提出する必要があります。

この時に注意して欲しいのが誰が申立人になるか?と言うことです。

原則子供本人が申し立てることになっていますが、子供が15歳未満の場合、親権者が法定代理人として申し立てることになります。

そして、子供の戸籍変更・姓の変更が子供にとって利益となることが認められれば問題なく子の氏の変更許可がなされます。

離婚後の名前についてもっと知りたい方はこちらの記事もご覧ください

離婚後の名前どうする?〜苗字や本籍の変更について〜のまとめ


離婚にともなう名前の変更や、本籍の変更については、離婚のごたつきに上乗せして、さまざまなルールがあります。
 
自分一人では本籍や名前の変更をするのに不安な場合、弁護士に相談してみるという選択肢もあります。
 
離婚に至るまでに傷心していて、身も心も疲れている場合、自分ひとりで動かずに、信頼できる弁護士に相談してみましょう。

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この記事の作成者

ジコナラ編集部