自分のみ有責、双方有責の時でも離婚請求は認められる?

離婚の時お互いに有責で、有責だから離婚には自分の意思を反映できない…自分からは離婚を切り出せない…そんな思い込みをしていませんか?たとえあなたが有責配偶者だったとして、相手も有責配偶者だった場合に離婚はどうなるのか?双方有責だった時の離婚の仕組みについて詳しくご紹介します。 

目次

有責者は離婚について何もできない・・・そう思っていませんか?

有責配偶者だから自分から離婚を切り出したり、離婚の条件について口出しができないと考えていませんか?

確かに、有責配偶者という名前からして、いかにも「離婚の責任はあなたにあるのだから、条件に口出しできません!」というイメージを持ちやすいものです。

でも法律的に有責配偶者ができること・できないことにはあなたが思っているのとは異なる線引きがあるかもしれません。

有責配偶者ってなに?

では、そもそも「有責配偶者」の定義って、何なのでしょうか?

有責配偶者の定義

有責配偶者の定義とは、簡単に言うと「離婚に至った原因をつくった配偶者」です。 

たとえば不貞行為をはたらいた、家庭を放置し、ギャンブルで遊びまわっていたなどの婚姻関係の破綻をについて責任がある配偶者が有責配偶者とされます。

有責配偶者は自分から離婚できない?

有責配偶者の定義に当てはまる…自分に離婚の理由があるのだから、自分から離婚を申し立てることはできないのでしょうか。
 
答えはNOです。
 
有責配偶者であっても、自分から調停や裁判を申し立てること自体は可能です。
 
しかし、離婚を申し立てた後に離婚が認められるかどうかは別の問題です。
 
有責配偶者からの離婚請求が認められるためには3つの条件があります。
 
その条件とはどのようなものなのでしょうか?

有責配偶者が離婚するためにはどうしたらいいのか?

有責配偶者からの離婚請求が認められるためかどうかは、以下の3つによって判断されます。

夫婦の別居期間が長期に及んでいる

夫婦の別居期間が長期にわたって続いている場合には、離婚することができる可能性が高くなります。
 
「長期にわたって」といってもわかりにくいと思いますが、過去の判例からすると、6年から8年ほどの期間にわたって別居期間が続いている場合を指します。

夫婦間に未成熟児が存在しない

夫婦間に乳幼児や、小学生、中学生、高校生の子どもがいる場合は、離婚が認められない場合があります。
 
法律でいう未成熟子とは、経済的に自立していない子供のことを指します。
 
成人していても経済的に自立していなければ、未成熟子と判断される可能性があります。
 
つまり経済的に自立している子どもがいない、もしくは子どもはいるけれど、すでに経済的に自立している場合は、離婚が認められる可能性があるということになります。

相手配偶者が離婚によって極めて過酷な状況に置かれない

あなたが有責配偶者なのに、離婚によって相手の配偶者が過酷な状況に置かれてしまうことがわかっている場合は離婚することは難しいでしょう。
 
この場合の過酷な状況とは、精神的に大きなダメージがある、生活費に困る、社会的立場が追い詰められるということです。
 
離婚によって配偶者の状況が変わらない、もしくはよくなる場合は、あなたが有責配偶者であっても離婚が認められる可能性があるでしょう。

例外として夫婦関係が破綻している時には離婚が認められることもある

すでに夫婦関係が破たんしている場合もまた、離婚が認められることがあります。
 
夫婦関係の破たんしているかどうかの基準は、前に説明した別居の年数や、婚姻関係が回復する見込みがないなどで判断されます。

双方有責配偶者の場合、離婚はどうなる?

あなただけではなく、相手も有責の場合、離婚はどうなるのでしょうか。

双方有責とは

双方有責とは、夫婦お互いに離婚事由があるということを指します。
 
離婚事由は民法770条1項に定められているもので、5つの離婚事由が記載されています。
 
  • 浮気・不倫(不貞行為)
  • 悪意の遺棄
  • 3年以上の生死不明
  • 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないこと
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由

双方有責である場合の離婚は"責任の割合"が重要

双方が有責配偶者である場合、離婚の問題点は「責任の割合がどちらにどの程度あるのか」ということです。
 
たとえば双方が不貞行為をはたらいていた場合、どちらが先に不貞行為をしていたのかなどが争点となり得ます。
 
もちろんこの場合、先に不貞行為をしていた方が、同じ有責とはいえ責任は重くなります。

責任の割合が小さければ離婚が認められやすい

自分の責任が相手より小さければ、離婚が認められやすいです。
 
自分も有責配偶者だけれど、相手も有責配偶者である場合、責任の割合が相手より小さいかどうかが重要になります。

自分が有責配偶者で離婚する時の具体的なアドバイス

あなたが有責配偶者の場合、離婚するときの具体的な流れについてアドバイスします。

必ず弁護士をつけること

あなたが有責配偶者の場合、慰謝料や養育費などの支払いにおいて不利になる可能性もあります。
 
少しでもこのような支払いの金額を少なくするためにも、弁護士に相談することをおすすめします。
 
また、弁護士に相談することによって、長引きがちな離婚問題も早期に解決することが可能です。
 
このような利点があることから、弁護士をつけることは有責配偶者の方には特におすすめです。

なるべく早く決着をつけましょう

先にもご説明したように、離婚問題は協議離婚できなければ、多くの場合長期にわたって長引く問題です。
 
あなたが有責配偶者の場合、できるだけ裁判離婚まで持ち込まれないほうが、何かと有利にすすめることができます。
 
早く決着をつけるべく、やはり弁護士に相談・依頼することが解決への近道になるでしょう。

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自分のみ有責、双方有責の時でも離婚請求は認められる?のまとめ

有責配偶者だからといって、離婚を自分から切り出すことが不可能なわけではありません。
 
しかしながら、やはりあなたのみが有責の場合は、離婚に至ったとしても慰謝料の支払いなどの面においてあなたが不利になる可能性は高くなってしまいます。
 
離婚によってあなたの痛手を少しでも少なくするためにも、弁護士に相談・依頼をしましょう。
 
長期化しやすい離婚問題も早期解決することによって、あなたの有責であっても少ない慰謝料で済むかもしれません
この記事の作成者

ジコナラ編集部