偽装離婚は犯罪?偽装離婚は有効?無効?偽装離婚に関する疑問を解決!

偽装離婚は犯罪になるのでしょうか?最近増えてきている偽装離婚ですが、あなたが偽装離婚を考えている場合、ぜひこの記事を読むことをおすすめします。偽装離婚にともなうリスクを法的な観点から詳しくご紹介します。

目次

偽装離婚は犯罪?偽装離婚は有効?無効?偽装離婚に関する疑問を解決!

「偽装離婚」は、一時期ニュースでも取り上げられていましたが、世の中の経済状況が不景気になればなるほど、増えてくる問題です。

表向きに離婚しているだけの偽装離婚は、果たして犯罪に該当するのでしょうか。また、離婚として有効なのか、無効なのか…偽装離婚を考えている方は、偽装離婚が法的にどのような扱いになるのかについてよく知っておく必要があるでしょう。 

偽装離婚とは|偽装離婚は離婚として有効?


そもそも、偽装離婚とは具体的にどのような状況を指すのでしょうか?

偽装離婚って?

仲よく暮らしているのに、離婚届を出すその理由は、金銭上のメリットにあります。

偽装離婚をすることによって、生活保護や母子手当を不正に受給することができるからです。

したがって、偽装離婚を簡単に定義するなら、「結婚生活を継続しつつ、不正受給を目的として離婚届を提出すること」でしょうか。

ただし、「偽装離婚」という言葉自体、法律に記載されている言葉ではないため、法律上の具体的な定義は存在しません。

離婚届を提出するだけで、民法上離婚は有効になる

離婚の手続きは、非常に簡単なものです。

離婚届にサインをして提出するだけで法的な離婚の手続きはすべて終了します。

夫婦のどちらかが、離婚に対して意義を唱えている場合は、民法770条の離婚事由に該当しなければ離婚できませんが、夫婦が合意していれば、簡単にできてしまうのが離婚なのです。

そして離婚届に問題なくサイン等の記述がしてあれば、法的にも離婚は有効となります。

偽装離婚の問題点|偽装離婚は犯罪になる?刑罰以外のデメリットは?

偽装離婚をした場合、それは果たして「犯罪」になるのでしょうか?

生活保護の不正受給の場合|公正証書原本不実記載等罪・詐欺罪・支給の停止など

偽装離婚をして、さらに生活保護を不正受給していた場合、以下のような犯罪となり得ます。

(1)公正証書原本不実記載等罪
(2)詐欺罪

(1)は刑法第157条に規定されており、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金を課されます。
(2)は刑法第246条に規定されており、10年以下の懲役が課されます。

そしてこれらの罪に問われると同時に、不正に受給していた生活保護も打ち切りになります。

財産隠しの場合|公正証書原本不実記載等罪・詐欺罪・財産分与の詐害行為取消しなど

偽装離婚によって財産隠しを狙っていた場合は、以下のような犯罪に該当するかもしれません。

・公正証書原本不実記載等罪
・詐欺罪

どちらも前項でご紹介したものですが、偽装離婚によって生活保護を不正受給していても、財産隠しをしていても、人の目を欺いて不正に利益を得る点が犯罪になり得るということです。

さらに、偽装離婚にともなって行われた財産分与の詐害取消訴訟を起こされる可能性もあるでしょう。

偽装離婚による保育園入園の場合|公正証書原本不実記載等罪・保育園からの退園処分など

偽装離婚によって、母子家庭もしくは父子家庭となった場合、保育所への入所が優先的に決定するというメリットがあることから偽装離婚をする方がいらっしゃいます。

ところが、子どものためを思ったように見えるこの行為も、実は犯罪行為なのです。

・公正証書原本不実記載等罪

が成立し、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金を課されます。

さらに、保育所側を騙して入園したことになるため、偽装離婚が発覚すれば、入園の取り消される場合もあります。

偽装離婚をする前に

 
犯罪となる可能性が高い偽装離婚。もしも偽装離婚を考えているならちょっと待ってください。他にも方法があるかもしれません。

リスクを考える

偽装離婚をすることによって生じるリスクを考えてみましょう。

たとえば、

・犯罪となり、罰金もしくは懲役の可能性がある
・犯罪行為をすれば社会的信用を失う

・職場での信用もなくし、生活に影響を与えるかもしれない

偽装離婚によってあなたの信用、金銭面、自由といったものが失われるという、とても大きなリスクを背負うことになるのです。

本当にそれでもいいのでしょうか。他に解決策はないのでしょうか。

偽装離婚をしたいと考えてしまう原因の解決方法を考える

偽装離婚を考えているということは、偽装離婚によって生じるメリットが原因となっているということです。

たとえば、

・生活保護を不正受給しなければならないほど、お金に困っている
・財産隠しをしなければならないほど、お金に困っている
・不正入園しなければならないほど、子どもを預ける先がなくて困っている

このようなことが考えられます。

でも、ちょっと待ってください。本当に上記のような問題の解決策は「犯罪行為である偽装離婚をする」という1つの策に限られるのでしょうか。

お金に困っているなら、あなたの知らない社会保障があなたを救うかもしれません。

子どもの預け先に困っているなら、まだ打診していない親戚、未認可保育所、保育ママ(自宅の居室を保育室として使用し、少人数の子どもを家庭的な雰囲気の中で保育を行うサービス)という選択もあります。

あなたが犯罪者となったその後、元配偶者、子どもはどうなるのかという問題に向き合い、原因から解決していくという考え方が必要です。 

債務や夫婦の問題があったら、まずは弁護士への相談を考えてみるべき

債務の問題や、夫婦間での金銭面の問題があるのなら、偽装離婚を考えるその前に、弁護士に相談することをおすすめします。

偽装離婚は一見、簡単に金銭面や養育面の問題を解決する方法のように見えますが、その背後には「犯罪者になる」という恐ろしい真実があります。

安直に今が何とかなればいいと思って離婚届を出さずに、まずは弁護士に相談してみましょう。弁護士に相談すると最初からお金がかかるし…と思っている方は、まずは「法テラス」に相談してはいかがでしょうか。法テラスは、悩みに応じた相談窓口や、法制度に関する情報をどなたにも無料で案内している法律相談の総合窓口です。

それ以外の弁護士事務所でも、最初に金銭面での事情を話せば、不安を感じることも少ないでしょう。

偽装離婚について知りたい人は合わせてこちらも読んでみてください

偽装離婚は犯罪?偽装離婚は有効?無効?偽装離婚に関する疑問を解決!まとめ

 

偽装離婚によって生じるメリットは、実は偽装離婚という方法以外でも得られるかもしれません。

偽装離婚は特に不正受給、財産隠し、保育所の不正入園において犯罪となる可能性が高い行為ですから、このような目的で偽装離婚をしようと考えている方は、一度弁護士に相談してみましょう。

偽装離婚という方法以外に、あなたの問題を解決するための社会保障や解決策を紹介してくれるかもしれません。犯罪者になって後悔するその前に、弁護士に相談しましょう。

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この記事の作成者

カケコム編集部