内縁の妻には相続権がないって本当なの?それでも内縁の妻が遺産を受け取る方法とは〜

内縁の妻には相続権がないって知っていましたか?近年少しずつ増えてきて世間への認知度も高くなってきた内縁関係。夫婦別姓を望むご夫婦では新たな関係として考慮している人もいるでしょう。ですが内縁と一般の婚姻の違いをきちんとご存知ですか?内縁の妻が知っておくべきことについて見ていきましょう。

目次

内縁の妻にはどんな権利があってどんな権利がないのか知ってますか?

 

今ではすっかり数も増えた内縁関係の女性。なんらかの理由で法律婚ができない人や単純に姓が変わるのを嫌う人まで、様々な内縁関係があります。

ですが内縁の妻と普通に結婚している妻、一体何が同じで何が違うのでしょうか?詳しく知っている人は少ないと思います。

実は内縁の妻には相続権というものがないのです。

今回は内縁の妻が相続する方法ということににスポットを当てて、内縁関係について考えていきたいと思います。

今、内縁関係にある人、これからの夫婦のあり方として内縁を選ぼうとしている人は要チェックです。

内縁の相続についてわからない・困ったことがあれば相続問題に強い専門家に相談することをオススメします。

内縁関係とは一体どういうこと?

 

内縁の妻の権利を知る前にもう一度内縁とはどのような夫婦関係なのか見ていきましょう。

内縁とは(1) 事実上の婚姻関係にあるが婚姻届を出していない男女

一般的な婚姻は役場に婚姻届を提出して、二人が新しい戸籍に入り、同じ姓になる事で成立します。

事実婚の面倒なところはどうしてたも片方の苗字が変わってしまうことですね。

事実、内縁関係を望む人はこの「姓が変わってしまう」ということをデメリットとして捉えている人が多いです。

内縁関係は、具体的には婚姻届の提出をせず事実上の婚姻関係を結ぶことです。

それによりどちらかが戸籍を異動する必要もなく、ずっと同じ姓を名乗る事が出来るのです。

内縁とは(2) 内縁関係として認められるには?

同棲やルームシェアなどで一緒に住んでいる男女も内縁関係になるの?

住所が同じなら、内縁の妻として別れる時に慰謝料や財産分与をもらう権利があるんじゃない?と、勘違いされている方もいます。

ひどい話だと3年同棲したら男性の気持ちを無視して、内縁の妻だと勝手に言い張る女性もいるそうです。

内縁関係が認められるために必要なのは

  • 婚姻の意思
  • 共同生活の事実

この2つです。

これらが客観的に証明できなければ内縁関係とは認められないのです。

内縁とは(3) 愛人関係とは異なるもの

同棲のお話が出ましたが、それでは愛人関係を結んでいる女性はどうなのでしょうか?

内縁関係はあくまで婚姻の意思に基づく結婚の一つの形ですので、愛人関係とは異なるものです。ですので愛人(不倫相手)には内縁に認められるような権利は発生しません。

内縁関係と通常のカップルの違いはなに?

 

内縁の妻と非常に似ているのは、同棲している女性ですね。この両者では法律的にはどんな差が出てくるのでしょうか?

関係を破棄した時に損害賠償請求の対象になる

結婚している夫婦であれば、例えば相手の不倫が原因で離婚に至った場合、配偶者とその不倫相手に精神的苦痛に対する損害賠償としての慰謝料を請求することができます。

ですが単純に付き合っているだけのカップルは浮気をされたとしても慰謝料まで請求できることはほとんどありません(婚約破棄に当たる場合は別ですが)

対して内縁関係は、内縁の解消を離婚と同じように考えることができます。ですから慰謝料を請求したり財産分与が行えるのです。

結婚に準ずる法的な保護・権利(義務)が与えられる

内縁の妻には通常の妻と同じような権利と義務が与えられます。

普通の妻のような法的な保護や権利の主張も出来ます。

損害賠償金請求や財産分与もそのひとつですし、夫が国家公務員であれば内縁の妻は死亡退職金を受給できます。

内縁の妻に相続権はあるのか?

内縁の妻には一般の法律による結婚をしている妻と同等に近い権利や保護があることがわかりました。でも、内縁の夫が亡くなった後の相続だけは少し違ってきます。

内縁の妻に通常の相続権は認められていません

内縁の妻は、どれだけ長く同居してお互いに支え合って生活してきていたとしても、内縁の妻に通常の相続権は認められません。

いくら事実上は夫婦であると誰もが認める仲であっても・・・です。

そんなのおかしい!と権利を主張する申し立てをしようと思う人もいるでしょう、ですが・・こればかりはダメなのです。

相続権があるのは婚姻届を出した夫婦(配偶者)のみ

相続権があるのは婚姻届を提出して夫婦となった妻(配偶者)だけです。

他の様々な権利を持つことが出来る内縁関係の妻でも、これだけはどうすることが出来ません。

例えば亡くなった夫に200万円の遺産があって妻と子が相続する場合、通常の妻と子にはしっかりと2分の1の相続権がありますが(最もシンプルな考え方です)内縁の場合は法的な相続は1円も受けることができません。

貸借権の相続は認められる場合がある

相続権とは少し意味合いが違いますが、内縁の妻でも引き継げるものがあるのです。

それは賃貸権です。

それまでの住居が賃貸である場合夫が亡くなった後でもほとんどの場合は追い出されてしまうことなく内縁の妻であるあなたが住み続けることができます。

内縁の妻が相続を受けるためには?

 

長いあいだ内縁関係ではあっても、お世話をして連れ添った夫。その最期を看取った後に相続権が無いという仕打ちを受けるのは辛いですよね。内縁の妻でも何とか夫の財産を相続することは出来ないのでしょうか?

内縁の妻が相続権を受け取る方法(1) 遺言によって相続する

実は内縁の妻でも、夫の生前の配慮によってその死後の財産相続が出来る場合が3つあります

その一つが遺言による相続です。

口約束などではなく正式な遺言状に記載された相続であれば、内縁の妻でもその財産を受け取ることが出来るのです。

遺言書はきちんとしたものを作らないと効力を持たないものになってしまいますので、相続問題に強い専門家に相談した上で作成するようにしましょう。

内縁の妻が相続権を受け取る方法(2) 贈与による財産移転

内縁の妻は相続はできませんが、生前に贈与という形であれば財産を内縁の妻に移転することが可能です。

ただし生前贈与には高額な税金がかかってしまうことがあるので注意が必要です。

内縁の妻が相続権を受け取る方法(3) 特別縁故者制度を利用する

遺言も作っていない、贈与の手続きもせず突然内縁の夫が亡くなってしまったら・・・。

内縁の妻には、今まで一緒に築いてきた財産を受け取る道がもう無いのでしょうか?

そんな心配をされる方は「特別縁故者制度」が適応されるか調べてみましょう。

これは、正当な相続人が全くいない人に対して、生前非常に親しい人、特別にお世話をしていた人に対して相続権が認められる法律です。

家庭裁判所に対して相続財産管理人の選任を申し立てを行うことで相続が可能になる場合があります。

内縁の妻には相続権がないって本当なの?それでも内縁の妻が遺産を受け取る方法とは〜のまとめ

 

内縁の妻と言っても、戸籍に入っていないだけで夫婦として長年連れ添って支え合ってきた妻です。

夫婦の財産は夫名義となっている場合も多いでしょう。そんな時、その財産を遺産として相続できないのは辛いですよね。

内縁の妻には相続権がありませんが、いくつかの方法で財産を受け取ることが出来るのです。相続問題に詳しい弁護士に相談しながら手続きをスムーズに進めていくことをおすすめします。

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この記事の作成者

ジコナラ編集部