研修期間・試用期間の解雇は認められる?〜研修中であろうと解雇ができる場合は限られています!~

研修期間中・試用期間中に解雇されたら、どうすればいいのかを解説していきます。仕事を始める際には多くの場合研修期間が設けられますが、この間に解雇されるのは正当なのでしょうか?研修期間中に解雇される理由や、不当な解雇への正しい対処法を確認してみましょう。

目次

研修期間中・試用期間中に解雇されたら?

 
研修期間・試用期間は仕事を覚え、これから始める本採用に向けて頑張らなければいけない期間ですよね。そんな研修期間・試用期間に解雇された場合にはどうすればいいのでしょうか。

研修期間・試用期間の解雇は認められるのかどうかを知り、解雇が認められる場合を把握しておきましょう。また、研修期間・試用期間に解雇された場合の確認事項や、研修期間・試用期間の不当解雇にはどんな対応を取るべきなのかもご紹介。

研修期間・試用期間の解雇について、詳しく解説していきます。

そもそも研修期間・試用期間とは?

 
そもそも研修期間・試用期間とはどんな期間を言うのでしょうか。改めておさらいしておきましょう。

研修期間・試用期間とは?

研修期間・試用期間とは、本格的に仕事が始まる前に最低限の仕事スキルや内容を勉強し、学ぶ期間のことです。

採用が決まってもまずは本採用ではなく研修期間として働き、スムーズに業務が開始できるようにスキルを身に着けるために設けられます。研修期間の長さは、各会社により異なります。

試用期間と研修期間の違いとは?

研修期間とよく間違うのが試用期間です。試用期間とは会社側が労働者の働く姿勢や態度を総合的に判断し、本格的に採用するかどうかを決めるための期間です。

研修期間と違い、試用期間では通常の勤務内容と同じことを任されます。この間に何か問題があると、試用期間が延長されることもあります。
 
ただし、どちらの場合でも法律上簡単に解雇が認められないことに変わりはなく、ひとまず似ている制度だと覚えておけば足りるでしょう。

就業規則によって定められる場合が多い

試用期間や研修期間については、基本的には各会社の就業規則によって定められています

試用期間がない会社もあれば、研修期間がないという会社もあるでしょう。また、それぞれの期間の長さや判断基準についても、各会社の就業規則により異なるので採用時にはきちんと確認しておく必要があります。
 
ただし、研修期間と定められていても法律的には試用期間とされる場合もありますし、いずれも解雇が制限されることに変わりはありません。ひとまずは、区別にこだわりすぎず、どのような場合に解雇が認められるかをみていきましょう。
 
なお、一般的に研修期間・試用期間後の本採用拒否も解雇に当たることがあります。以下では解雇に当たる本採用拒否の場合も「解雇」と表現して説明していきます。

研修期間・試用期間中の解雇が認められる場合とは?

 
研修期間中・試用期間中の解雇が認められるのはどんな場合なのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

不当な解雇は研修期間中・試用期間中であっても認められません

一般に、会社側が解雇権を濫用した場合には、不当な解雇として無効となります(労働契約法16条)。
 
解雇権の濫用は、たとえ研修期間中・試用期間中であっても認められることはありません。そのため、会社は経営者側の一方的な理由で研修期間中・試用期間中に解雇をすることはできないのです。

研修期間中・試用期間中であっても労働者を雇っている限りは、一定の基準は守らなければいけません

研修期間中・試用期間中の解雇が認められる場合(1) 客観的合理的理由と社会通念上の相当性

研修期間中の解雇が認められるには、客観的合理的理由と社会通念上の相当性が認められなければいけません。つまり、誰が見ても解雇せざるを得ないという状況であったり、解雇以外に解決方法がないといった状況が認められなければいけないのです。

研修期間中・試用期間中という比較的短い期間ではあるものの、何度注意しても改善されなかったり、無断欠勤・音信不通などの状況が続いて、本採用しないことが社会的・客観的に認められる場合には、解雇は有効ということです。

研修期間中の解雇が認められる場合(2) 手続きの正当性

研修期間中の解雇が認められるためには、手続きの正当性が重要な要素になります。例えば、上司一人の判断により一方的に解雇の宣告がされたとしても、有効とならない可能性が高いといえます

会社全体で協議し、関係者が一致して解雇に話を進めるなど、正当な手続きを踏んでいるかが重要です。

研修期間中・試用期間中だとしても、解雇する際にはきちんとした段階を踏んで処理していくことが望まれます。

研修期間中・試用期間中に解雇されたら?確認すべきこと

 
研修期間中・試用期間中に解雇された場合には、労働者はどうすればいいのでしょうか。焦らずに状況を確認してみましょう。

解雇の正当な理由があるか?

研修期間中・試用期間中に解雇されたら、その解雇には正当な理由があるかどうか、就業規則の規定を確認してみる必要があります。

相当といえるほどの解雇事由該当行為がないのであれば、解雇は不当なものである可能性が高いといえます。

解雇を言い渡されたら、まず解雇の詳しい理由を尋ね、就業規則を確認してください。

正当な手続きが踏まれているか?

研修期間中・試用期間中の解雇であっても、手続きは正当に行わなければいけません。

上述したように、一人の担当者の一方的な判断では解雇には踏み込めないですし、解雇は成り立ちません。就業規則などを確認して、適切な手続きで解雇されているのかを把握する必要があります。

正当な手続きがない場合には解雇は不当なものになる可能性が高まります

解雇予告手当は支払われるか?

会社側は、研修期間中であっても解雇する際には解雇予告手当を支払わなければいけません。

解雇するには解雇日の30日前に予告するか、30日以上の平均賃金を労働者に支払う必要があるのです。

こういった手続きもされず、予告や手当も支払われず即時解雇がなされているなら、不当な解雇である可能性が高まります

研修期間中・試用期間中の解雇が不当解雇の疑いがあったら

 
もしも解雇が不当なものであるのなら、法的手段をとらなければなりません。詳しく知っておきましょう。

解雇理由証明書を請求し直接交渉してみる

研修期間に不当と思われる解雇がされたのであれば、解雇理由証明書を請求し、直接交渉してみましょう。

解雇理由証明書は交付が法的に義務づけられている書類です。

解雇の理由をきちんと説明してもらい、不当な点であれば、示談に持ちかけることができます。

労働基準監督署へ相談する

直接交渉しても問題が解決しない場合には、労働基準監督署へ相談してみましょう。各地域には担当の労総基準監督署がありますので、最寄りの署へ報告します。

労働基準監督署から会社側へ解雇理由証明書を請求してくれますし、解雇が正当なものか不当なものかの判断のサポートをしてくれます

できる限り早期に労働問題に強い弁護士へ相談を

 解雇は労働者が雇用を失う重大な事件です。少しでも解雇が不当だと思ったらできる限り早期に弁護士へ相談すべきです

特に労働問題に強い弁護士であれば、スムーズに対処が可能です

研修期間中・試用期間中の解雇について詳しい専門家に相談する事で問題が一挙に解決するかもしれません。

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研修期間・試用期間の解雇は認められる?〜研修中であろうと解雇ができる場合は限られています!~

 
 研修期間中・試用期間中の不当解雇は、本来あってはならないことです。

解雇が言い渡されたらまずは状況を冷静に確認してください

解雇が不当なものである可能性があるのなら、会社側に交渉してみたり、解雇理由証明書を請求することが必要です。

ただし、解雇には法律が深く関係しますので、研修期間中・試用期間中の解雇で悩んでいる人は、専門家である弁護士に相談するべきです

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この記事の作成者

ジコナラ編集部