割増賃金の計算方法について解説します!知らないうちに未払い残業代がたまっているかも?

割増賃金の計算方法について、詳しく知っているという方は少ないのではないでしょうか。割増賃金の具体的な計算方法から、割増賃金が支払われなかった場合の対処法まで、詳しくご紹介します!意外なほど支払われていない残業代があるかも!?

目次

割増賃金の計算方法を知って損のないように!

 
残業したのに…通常の勤務時間よりも多く働いているのに…それなのに割増賃金が支給されない!
 
こんなお悩みがある方は、ぜひこのまま読み進めてみてください。そもそも割増賃金が発生する場合は、残業した場合だけではありません。「残業代」という言葉が一般的なあまり、残業代が割増賃金の一部であることはそれほど知られていないようです。
 
では、割増賃金が発生する場合は、残業した以外のどのような場合において発生するのでしょうか?

割り増し賃金の計算方法(1) 割増賃金が発生する場合とは?

 
割増賃金が発生し得るすべてのケースを把握すれば、請求する際にも役立つはずです。

法定時間外に残業した場合

労働基準法第32条によると、労働時間の限度を、原則として、1週40時間以内、かつ、1日8時間以内にすることが義務付けられています。
 
つまり、週に40時間以上、および1日8時間以上労働した場合は、その分の割増賃金が発生するのです。

法定休日に働いた場合

また、同じく労働基準法第35条では、休日を1週に1日以上与えることとしています。
 
つまり、週に1度も休みがなければ、その分の割増賃金を請求できるということです。しかしながら、変形労働時間制・変形週休制(4週4日以上)の例外がありますので注意しましょう。

就業規則に定められている場合

また、一部の企業では就業規則に割増賃金についての記述がされているところもあります。

たとえば、「休日出勤手当として1日6時間以上の勤務をした場合は、日当5,000円を支給する」というような表記がしてある企業もあります。

しかし、これはあくまでも一部の企業ですので、就業規則に割増賃金の記述がない企業もほうが多いでしょう。

割増賃金の計算方法(2) 実際の算定方法

 
では、あまり知られていない割増賃金の計算は、具体的にどのようにすればよいのでしょうか。

割増賃金の計算方法(1) 基礎賃金の確認

厚生労働省によると、割増賃金の基礎となるのは所定労働時間の労働に対して支払われる「1時間あたりの賃金額」です。
 
基礎賃金から除外されるのは、家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時支払われた賃金、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金です。
 
これらの手当を基礎賃金から除外することは、労働基準法第37条、および労働基準法施行規則第21条にありますので、これらを除いた給与が基礎賃金となります。

割増賃金の計算方法(2) 所定労働時間を確認

上記により、そもそも所定の労働時間が何時間であるのかを確認する必要があります。
 
これを確認するには、求人票や労働契約書などをもう一度隅々までよく読みこむ必要があるでしょう。

割増賃金の計算方法(3) 一時間あたりの賃金を算出

月給制の場合、1時間あたりの賃金の計算式は、以下のとおりです。
 
月の所定賃金額÷1か月の(平均)所定労働時間数

割増賃金の計算方法(4) 実際に働いた労働時間を確認

さらに、所定の労働時間の他に、実際に週、月何時間働いたのか、実際の労働時間も確認する必要があります。これを調べるためには、あらかじめ準備しておかなければなりません。
 
その準備とは、タイムカードのコピーをとっておくことです。中には定時になると一度タイムカードを切らせて、そのまま残業させる…というところもあるようですので、この場合は実際の勤務時間をメモするか、もう1枚余分にタイムカードを用意して本当に勤務した時間を記録しておきましょう。

割増賃金の計算方法(5) 割り増し分を一時間あたりの基礎賃金にかける

割増賃金額=1時間あたりの賃金額×時間外労働、休日労働または深夜労働を行わせた日数×割増賃金率です。
 
これまで調べてきた所定の労働時間や、実際の勤務時間、基礎賃金を使って、正しく計算してみてください。そしてその金額は、正しく雇用者から支払われているのかについて、よく確認しましょう。

割増賃金の計算をした結果、正当な割増賃金が支払われていなかったら?

 
計算式に当てはめてみたけれど、正しく支払われていなかった!その時、あなたがとるべき行動は以下の通りです。

割増賃金が発生している証拠を集める

割増賃金が発生していることを客観的に証明できる証拠を集めましょう。前述したようなタイムカード、勤務票、シフト表でも構いません。
 
タイムカードの記録に残っていなくても、所定労働時間を超える範囲で勤務させていたことが分かるものなら証拠になる可能性があります。

直接割り増し賃金を請求する|内容証明郵便で請求

証拠を集めることができたら、それをもとに、会社に直接割増賃金を請求しましょう。
 
この時、電話での口頭や、記録に残りにくいメールや普通郵便では後から請求がなかったことにされることもあります。そのため、内容証明郵便で公的な記録を残し、確実に会社に請求を届けましょう。

労働基準監督署へ

会社に相談できなかったり、聞く耳を持たない場合は労働基準監督署へ賃金が支払われていないことを相談しましょう。この際も証拠がないとなかなか動いてくれないことがありますが、しっかりと割増賃金が支払われていない証拠があれば、会社に対して是正勧告を行ってくれます。

労働問題に強い弁護士に相談を

割増賃金が支払われないのは法律に反することです。ですから話し合いで解決しない場合、労働者には労働審判、そして裁判を起こし賃金を回収する権利があります。

もし最終的に裁判所の力を借りて賃金を回収するつもりなら、なるべく早いうちから労働問題に強い弁護士に相談しておくのがベストです。

裁判にならずとも、弁護士の力を借りることで問題が解決することも多いです。具体的には交渉や内容証明の送付、必要な証拠の精査など、アドバイスをもらえることはたくさんあります。
 
そして何より、弁護士に相談しているのといないのでは会社の対応が明らかに違います。やはり専門的な知識を持った味方がいるのは心強いことです。
 
所定労働時間外も働いているにもかかわらず、それに対しての報酬がないことは違法です。法に反しているからには、弁護士に相談し、今後の対応を決めましょう。

割増賃金の計算方法について解説します!知らないうちに未払い残業代がたまっているかも?

 
そもそも、賃金は労働の対価です。契約や法律で決められた労働時間をこえてあなたが働いているなら、あなたには超過した分の賃金を請求できる権利があります。1人が動けば企業全体が変わるかもしれません。
 
これは小さくない問題です。だからこそ不安な場合は労働問題に強い弁護士に相談することをおすすめします。
この記事の作成者

ジコナラ編集部