整理解雇とは?こんな時代だからこそ知っておきたい!整理解雇の要件とは〜

整理解雇とは何か、詳しいことをご存じでしょうか。解雇にはいくつかのタイプがあり、その中に整理解雇が含まれています。ところが、この整理解雇には、決められた要件があります。また、整理解雇されそうになった時の対処法などについてもあわせてご紹介したいと思います。

目次

整理解雇とは簡単に言えばリストラのことです!

 
整理解雇とは、東京労働局の定義によると、会社の経営悪化により、人員整理を行うための解雇を指します。
 
この整理解雇は、いわゆるリストラ(リストラクチュアリング)であり、文字通り人員整理を行うことによって会社の再構築を図ろうとするものです。特に好景気の時代には整理解雇される社員は少ないのですが、景気が悪い時代にはその対象となる社員が少なくありません。

でもみなさん、この整理解雇についてどれくらい知っていますでしょうか?今回は、こんな時代だからこそ、働く人には知っておいて欲しい整理解雇について考えて行きましょう。

整理解雇とは?

 
では、この整理解雇にはどのような性質があるのでしょうか。

整理解雇とは?(1) 人員整理のための解雇〜いわゆるリストラ〜

整理解雇は前述したように、会社の経営を立て直すために人件費の削減等を目的として人員整理を行う際に行われるものです。
 
一時は「リストラ」という言葉が横行していたように、整理解雇を経験したことがある人は少なくありません。

整理解雇とは?(2) 認められるために4つの要件が必要

整理解雇は、ドラマや映画の中では即日一部の人間の判断で下されるような表現がされていることもありますが、実は簡単に認められるものではありません。

 

労働は、人間が生活する上で経済面を安定させるための大切な手段です。その手段をそう簡単に一部の人間の一存によって奪われることは法的にも認められていません。具体的には、後にご紹介する4つの要件が満たされている必要があるのです。

整理解雇とは?(3) その他の解雇の種類とは

解雇にはは整理解雇以外にも2つ存在します
 
1)普通解雇:整理解雇、懲戒解雇以外の解雇…労働契約の継続が難しいと判断された場合に解雇されます。
 
2)懲戒解雇:従業員が極めて悪質な規律違反や非行を行った時に、懲戒処分として解雇されます。いわば会社からのペナルティとしての解雇です。

整理解雇の4要件とは?

 
では、整理解雇が認められる4要件とは、具体的にどのようなことなのでしょうか。

整理解雇の4要件とは(1) 人員削減の必要性

企業の経営が順調で、人員削減の必要性がないのに整理解雇することはできません。
 
よって、企業の経営が悪化しているという客観的な事実があって、しかもその事態をどうにかするためには人件費の削減にまで手を出さなければならないという状況があれば、整理解雇は認められるということです。

整理解雇の4要件とは(2) 解雇回避のための努力をしたこと

解雇は最後の手段であり、雇用者は解雇をできるだけ後回しにする、つまり解雇を回避する必要があります。
 
たとえば整理解雇をする前に、経費削減として社内で使用するコピー用紙の価格を落とす、節電を心掛ける、役員報酬を下げるなどの工夫はいくらでもできるはずです。その努力をしても、会社の経営難がどうにもならないような場合に、はじめて整理解雇が認められるのです。そのような努力もなく、「まずは人員整理から」と、整理解雇を優先して行うことはできません。

整理解雇の4要件とは(3) 解雇の人員選定の合理性

整理解雇がどうしても必要になった時でも、「誰でもいいから整理解雇の対象にしてよい」というわけではありません。
 
人員整理は、ただの人数調整ではありません。整理解雇されるには、どれだけの人物的な評価がなければなりません。
 
たとえば、営業職なら他の社員に比べて明らかに月あたりの契約本数が少ない、事務職なら他の社員に比べて明らかに処理速度が遅くミスも多い…などの理由が求められます。つまり、その人物が整理解雇されなければならない、つじつまの合う理由が必要なのです。

整理解雇の4要件とは(4) 手続きの相当性

雇用主は、労働組合又は労働者に対して、整理解雇の必要性やその具体的内容(解雇する時期、自分の他にどれくらいの人が解雇されるのかというような規模、具体的な方法等)について十分に説明をし、これらの者と誠意をもって協議・交渉を行わなければなりません
 
このような手続を全く踏まずに整理解雇を行うことは、「手続きの相当性に欠けている」ことになり、整理解雇の要件を満たしません。つまり、前述したようなドラマ・映画のように抜き打ち的に整理解雇を行うことは、認められないということです。

整理解雇が不当解雇に当たる疑いがあったときの対処法とは?

 
自分は4つの要件に当てはまらず、もしかしたら不当に解雇されようとしているかもしれない…そんな時、どうしたらよいのでしょうか。

会社に解雇理由証明書を請求する|解雇理由は正当か?確認する

まず、あなたが企業から解雇の旨を言い渡されたら、解雇通知書と解雇理由証明書を請求しましょう。解雇は口頭で通知されるだけでは不十分ですので、きちんと書面でその理由を明らかにするのです。
 
企業側は、これを拒むことはできません。なぜなら、労働基準法22条によって、労働者から解雇理由証明書の請求があれば、使用者は遅滞なくこれを交付しなければならないと決められているからです。
 
その解雇理由通知書の理由が正当なものかどうかを確認するようにしましょう。

解雇に反対する旨を伝える|内容証明郵便で書面を郵送

もしも解雇理由が正当なものではなく、またご紹介したような整理解雇の4要件を満たしていない場合は、企業に解雇に反対する旨を伝えましょう。
 
この場合も、電話やメールなどの不安定な記録を残す媒体は選ばずに、内容証明郵便で書面を郵送しましょう。内容証明郵便とは、日本郵便によるといつ、いかなる内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって日本郵便が証明する制度です。

内容証明郵便を送る際は一度専門家にアドバイスをもらうと良いでしょう。最近では文章作成サポートを行なっている弁護士事務所司法書士も多いです。

労働基準監督署に相談する

労働上の問題は、整理解雇の問題を含めて労働基準監督署に相談することも一手です。
 
厚生労働省によると、労働基準監督署は労働基準法等関係法令等の周知徹底を図り、労働者の労働条件や安全衛生の確保改善に努めるとともに、労働災害を被った労働者に対してはその補償を行うなど様々な業務を行っています。
 
これらの業務の中でも、労働基準法等関係法令等の内容を周知するとともに、その履行を確保していくことが労働基準監督署の基本的な業務です。

最終的には労働問題に強い弁護士へ相談を

労働基準監督署は、ご説明したような性格から、積極的に企業に解雇の取り消しをさせるような性質の業務内容ではありません。
 
もしもあなたが不当な整理解雇にお悩みの場合は労働問題に強い弁護士に相談してみることをおすすめします。不当解雇が疑わしい場合の適切な証拠の集め方交渉の方法など、様々なアドバイスを受けることができます。もちろん不当解雇を理由に労働審判や裁判を起こす際は早めに弁護士とコンタクトを取って入れば心強いです。
 
弁護士に相談すると心配なのが費用の面だと思いますが、初回の相談はほとんどの事務所が無料なので気軽に相談することが可能です。

やはり最終的に訴訟になった場合の弁護士費用は高額になることが予想されますが、解雇問題を解決するために重要な示談交渉のサポートや文章作成のサポートは5~10万円程度で行なっている事務所も多いです。
 
一度自分の置かれている状況について相談されてみてはいかがでしょうか?
 

整理解雇とは?こんな時代だからこそ知っておきたい!整理解雇の要件とは〜のまとめ

 
不景気な時代には、よりその可能性が上がる整理解雇ですが、即日簡単に解雇することはできません。
 
また、ご紹介したような整理解雇の要件があるので、これらを満たさないのにあなたが解雇されようとしているならば、最終的には専門家に相談することをおすすめします。
 
労働は私たちが生活する上での基盤であり、不当に解雇されようとしているのを黙って見過ごしてはいけません。もしもこの記事を読んで、自分は不当に整理解雇されようとしていると感じたら、上記のような行動に移すことをおすすめします!
この記事の作成者

カケコム編集部