労働審判の流れを解説!〜手順を知って迅速な問題解決を〜

労働審判の流れはどのようにして行われるのか、また利用する際のポイントについてご紹介していきます。労働審判は近年追加された制度で、比較的新しいことからあまりご存知ではない方も多いでしょう。裁判よりも手軽に短期間で済む審判制度です。知っておいて損はないでしょう!

目次

労働審判には様々なメリットがあります!

 

まずは、労働審判を利用することにどのようなメリットがあるのでしょうか。

労働審判は、その名の通り労働問題の専門の審判機関です。

労働問題に強い裁判官や陪審員など、専門的知識を持った人が3名選出され、決められた内容のみ審判することにより短期間で決着をつける事ができますので、裁判に長い時間や費用がかかり、心身ともに疲れてしまうという事を避けられます。

また、会社によっては話し合いすら応じてくれない場合もありますが、労働審判を申し立てる事により会社側が話し合いに出てこないという心配は無くなります。

労働審判とは?

そもそも労働審判とはどのようなものかと言うと、先程も少し言いましたが、審判委員は労働問題の専門家である地方裁判所の裁判官が審判官に任命されます。

審判委員2名も専門職ではなくても労働問題裁判の経験者の中から選出されます。

略式の審判だからというわけではなく、しっかりと専門家の意見を交えて交渉できる事になるのが良いですね。

労働審判の流れでは、通常第二期日までに決着がつくようになっています。長くても第三期日には収まるので3~4ヶ月あれば何らかの形で話し合いが終わります。

非常にスピーディーな流れで解決できる方法として利用する価値がある制度と言えます。

まだ出来て10年ほどの制度にも関わらず、利用者も年間3000件を越えており労働問題を解決する制度として定着してきました。

労働審判の流れ

労働審判について知る事により、実際に利用してみようと思った方もいたのではないでしょうか。

そんな方の予習の意味も込めて、ここでは実際の労働審判の流れについてお話します。

労働審判の流れ(1) 裁判所に労働審判の申立て

労働審判の流れの第一歩は、会社との話し合いだけでは問題が解決できない人が、裁判所に申立書と証拠書類を提出して会社を相手として労働審判を申し立てることからはじまります。

これに対して、裁判所は申し立てが不適切でないかどうか判断します。

裁判所がその申し立てが適切であると判断した場合は、審判官と審判員2名を任命して、労働裁判を行う事を決定するという流れで行われます。

労働審判の流れ(2) 裁判所より呼出状の送付

労働者の申し立てが適切であった場合、申し立て日から40日以内に第一回期日が指定されます。

その後の流れは、決定された日に出頭するようにという呼び出し状が会社側に送付されることになります。

この時、申立書と証拠書類も一緒に会社側に送付される事になりますので、申し立てる人は会社側から反論されないようなしっかり証拠集めをして、労働審判を申し立てましょう。

労働審判の流れ(3) 答弁書の提出

その後の流れは、労働審判を申し立てられた会社側の対応となります。

労働者側から提出された、申立書の内容や証拠書類についての答弁書を作成して、第一回期日の前1週間までに裁判所に提出するという流れになります。

これで、申し立てた労働者の言い分と、それに対する会社側の答弁が労働審判側に揃うことになります。

労働審判の流れ(4) 第一回期日|真理の開始

労働者側からの申立書、それに対する証拠書類。

会社側からのそれに対する答弁書が揃ったところで、第一回期日が開かれるという流れになります。

審理の流れは、それぞれの提出書類について読み上げられ、この労働審議の争点と証拠の調べが行われることになります。

この審理で、お互いに問題なく、争点についてもどちらか、または双方の譲歩が行われ審理が1回で終わることもあります。

労働審判の流れ(5) 第二回期日以降

第一回期日で、検討課題が残っていた場合には、第二回期日以降に引き続け検討が行われる流れとなります。

原則として、審理は3回以内に収まるように行われます。

3回目までに争点を整理して、必要があれば証拠調べも行われることになります。

労働審判の流れ(6) 調停へ

必要な審理が行われたと判断された場合、次の労働審判の流れは双方に調停の意思を確認となります。

労働者側、会社側ともに調停に合意があれば、労働審判委員からの解決案が提案されることとなります。

裁判で行うならば1年ほどかかる話し合いが、わずか数ヶ月で解決することになり、その調停結果も裁判と同等の効力を持ちます。

労働審判の流れ(7) 労働審判|折り合いがつかない場合審判が下される

もし、労働者側、または会社側のどちらか、または双方が調停に合意できない場合は、労働審判の流れは当事者である労働者と会社から、審判委員会が判断をして提案していくこととなります。

これまで、多くの似たようなトラブルに対応してきた経験にもとづき、審判委員会からの解決案が提案されます。

ここで異議申し立てがない場合は、問題は解決。

意義がある場合は労働裁判へと流れを進めることになります。

労働審判の申立てを考えている人へ|労働審判をうまく進めるポイント

 

労働審判の流れは以上のようになります。

ここでは、労働審判を上手に進めるためのポイントについてご説明していきます。

労働審判のポイント(1) 労働審判を申し立てられる問題

労働審判には、申し立てできる問題が限定されています。

その内容は、労働者の権利問題に限定されています。

例えば、

  • 給料や残業代の未払い
  • 労働者が不当と感じる雇い止めや解雇

などの問題です。

お給料が安いなどの不満点は申し立てることが出来ないだけでなく個人対会社の問題に限られます。

また、セクハラの被害を直接セクハラをした人に申し立てることもできません。個人対個人の問題であるからです。

労働審判のポイント(2) 証拠を必ず確保しましょう

労働審判と言えども、証拠がなければ審判員も判断のしようがありません。

申し立てる人は、その問題についての事実がわかるしっかりした証拠を用意して、申立書と一緒に他提出されるという流れになります。

証拠はできるだけ多く、第三者が見てもわかりやすいものを用意しましょう。

労働審判のポイント(3) 労働問題に強い弁護士へ相談を

労働審判だからと弁護士を雇わず挑む人もいます。

しかし、あなたは自分の訴えをしっかり審判員に伝える事が出来る自信がありますか?

証拠はしっかりとしたものを用意できているでしょうか。労働審判は最高でも3回という短い審理で行われる流れになります。

早い展開で思ったことを十分言えないまま、証拠も集め足りず不満足な結果になったら・・・。

会社側が弁護士を雇っていた場合、思わぬ自分に不利な証拠が出てくるかも知れません。

そのような事態になることを考えると、労働審判でも弁護士に相談した方が良いでしょう。

申立書の作成から、法的な証拠の使い道まで、あなたのために力を貸してくれるでしょう。

弁護士に相談する

労働審判の流れを解説!〜手順を知って迅速な問題解決を〜のまとめ

 

労働裁判よりも、短い期間で解決でき気軽に申し立てることが出来る労働審判制度とその流れについてお話してきました。

いかがでしたでしょうか?

労働審判で一連の流れで審判が行われた後最後に異議申し立てがあった場合、審判は失効し労働訴訟に移行します。

こうなると期間も長くかかり、当然費用も割高になってしまいます。費やす労力もかなりのものとなるでしょう。

せっかく迅速に解決すること目的として作られた労働審判ですから、出来るだけ労働審判のみで解決したいですね。

そのためには、労働問題に強い弁護士に相談することを検討してみてはいかがでしょうか?

この記事の作成者

カケコム編集部