会社が倒産して未払いの給料があっても諦めないでください!

会社が倒産して未払いの給料が発生したら・・・なんてこと考えたことありますか?不景気が続く日本において、会社の倒産、というのは日常茶飯事です。特に中小企業にお勤めであれば会社が倒産したらどうしよう・・・という不安は常に付きまとっていてもおかしくはありませんよね。もっとも、仮に倒産したとしても公的に未払いの給料の保障を行う制度があることをご存知ですか?この記事ではその制度の概要、そして利用方法についてを説明していきます。

目次

会社が倒産したら給料が支払われないのは仕方ないと思っていませんか? 

 

勤めていた会社が倒産した・・・ということは会社にはお金が残っていない、あったとしても、差し押さえられる・・・、つまりは働いていた人の給料は支払われない、そんな風に考えてしまうのは、無理もないことです。

通常、破産手続では、会社に残存した財産について、労働者の未払い賃金請求権は、公租公課と同じ順位で保護されます。もっとも、負債額が大きい会社においては、その配当を期待することは中々できません。

しかし、それでは、倒産した会社の従業員の方の生活が脅かされてしまいます 会社が倒産した時にも冷静な対応ができるように未払いの給料を回収する方法について考えておきましょう!

会社倒産で未払いの給料は「未払い賃金立替え払い制度」を利用しましょう

 

そのような場合に備え、「未払い賃金立替え払い制度」が存在しており、一定の賃金の支払いが確保される場合がることは認識しておくと良いでしょう。

未払い賃金立替え払い制度とは

賃金(給料)というのは労働者の生活の根幹を形成するものであり、その未払いが労働者の生活へ及ぼす影響は非常に大きいものになります。

会社の倒産は、基本的には会社側の事情であり、この事情により、労働者の生活そのものが脅かされるべきではありません。
 
そのため、「賃金の支払の確保等に関する法律」が制定され、その中で、政府が倒産した会社に代わって賃金の支払いを一定の限度で保障する、「未払い賃金立替え払い制度」が制定されたのです。

未払い賃金立替え払い制度を利用するための条件

未払い賃金立替え払い制度を利用するにもいくつかの条件が存在します。

会社の役員でないこと

会社の役員は会社経営を行っていた人物であり、会社倒産の責任を問われるべき立場にあります。よって、会社の役員はこの制度を利用できません(兼務役員である場合は利用できる場合があります。)。

会社が倒産していること

ここでいう倒産には、破産法上の破産手続きを開始した場合以外に、実際に事業が停止している事実上の倒産も含まれます。

会社が1年以上、事業を継続していたこと

④未払い賃金の総額が2万円以上であること

退職日が倒産の半年前から倒産の1年半後の間であること

⑥会社が倒産してから2年以内に手続きを行っていること

これらの条件を満たした場合には公的な保護として、未払い賃金立替え制度を利用することができることになります。

未払い賃金立替え制度の金額  

未払い賃金立替え制度によって立て替えられる未払い分の給料は退職日の6か月前から、立替払請求がなされた前日までに支払期日が来る定期賃金及び退職手当が対象になります。

また、立替金には請求者の年齢に応じて限度額が定められています。

この本来得ることのできるはずであった賃金(給料)の合計と限度額を比較してその低い方の8割が支給されるのがこの仕組みとなっています。

会社倒産で未払いの給料を回収するには

 
上記の要件を充たしていることを確認できた場合、実際に請求するにはどのような手続を採る必要があるのでしょうか。

会社倒産で未払いの給料を回収するには(1) 未払金があることを会社に認めさせる

まずは、倒産した会社に未払い賃金が存在することを認めて貰う必要があります。具体的には(法律上の破産手続きを行っている場合には)破産管財人に証明書を発行してもらう必要があります。

もっとも、その証明書は会社の賃金台帳などが元になって作成されるものです。そのため、結局のところ、管財人、あるいは実際の会社代表者に掛け合って、未払い賃金があることを認めてもらう必要があることになります。

会社倒産で未払いの給料を回収するには(2) 就業規則位の倒産時の給与の項目確認

上記したように、この制度によって支払われる未払い給料は、固定賃金+退職手当です。

ここで気を付けなければならないのは、就業規則等に、賞与(ボーナス)や結婚祝い金・出産祝い金等も給与(給料)として規定されている場合です。

あくまでこの制度で保障されるのは「固定賃金」です。賃金というのは労働の対価発生するものなので、就業規則で給与(給料)として規定されていても、これらの恩給的な給付については、未払い賃金立替え制度によっては保障されません。計算する際には注意が必要です。

会社倒産で未払いの給料を回収するには(3) 倒産が怪しかったら・・・証拠は確保しておく

この制度の対象となる固定賃金には残業代なども含まれます。実際に労働者がどの程度勤務していたのかは労働者側が証明する必要があります。

上記のように証明書を発行する際、未払いの給料のうちの残業代については特にその金額が問題になりえます。

そのため、タイムカードのコピー等、労働者の労働時間を証明する証拠を会社の倒産の可能性を感じた場合には確保しておくことが重要です。

会社倒産で未払いの給料を回収したいのなら|外部の機関に相談しましょう

 

未払い賃金立替え払い制度がある以上、会社が倒産したからと言って、未払いの給料の支給を諦めるべきではありません。

労働者が実際に働いた労働時間分の給料を請求するためには証拠を集めた後は労働基準監督署へ行き、会社が倒産し給料が未払いであるということを証明してもらいます。

もし会社の倒産に不明確な事実があったり、不当解雇が疑わしい場合には、労働基準監督署に相談することはもちろん、労働問題に強い弁護士に一度相談をしてみましょう。
専門家に相談することが、確実に未払いの賃金を回収することへの近道となります。

弁護士に相談する

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会社が倒産して未払いの給料があっても諦めないでください!のまとめ


このように、仮に勤めていた会社が倒産したにしても、未払い賃金立替え払い制度という実際に国からの保障、という形で未払いの給料を一定の限度額は存在するものの、手にする方法は存在します。

しかしそこには確実な知識そして証拠が必要になり、これらを用意することで初めてご自身に適切な賃金の支給を望むことができる、ということになります。

なんでもかんでも請求すれば手にすることができる、というわけではないことは肝に銘じておきましょう。お困りの際は労働問題に強い弁護士に相談することをおすすめします。

この記事の作成者

ジコナラ編集部