あなたのクビはどれに当たる?|解雇は4つの種類ごとに対処法が異なります

解雇には複数の種類があることをご存じですか?ひとくちに「解雇」と言っても、種類によっては解雇後の退職金の有無など、重要なところで違いがあります。いざという時のために、解雇の種類についてご紹介します。

目次

解雇にはいくつか種類があるのをご存知でしたか?

 
法律上解雇には主に「普通解雇」「整理解雇」「懲戒解雇」3つの種類があり、その種類によって法による制限も異なります。また、「諭旨解雇(ゆしかいこ)」といった解雇もあります。
 
ここでは「普通解雇」「整理解雇」「懲戒解雇」「諭旨解雇」4種類の解雇をご紹介します。
 
解雇の区別は実際には難しいことも多いものです。不確かな点があれば弁護士に相談することも検討しましょう。

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解雇の種類(1) 普通解雇

 
最も一般的な解雇が、普通解雇です。では、普通解雇には、どのような特徴があるのでしょうか?

解雇の種類・普通解雇とは(1) 会社の就業規則に基づいて行われる解雇

普通解雇が認められるのは、基本的に労働契約の継続が困難な事情があるときに限られます。
 
また、普通解雇は会社の就業規則に基づいて行われます。たとえば、就業規則に副業の禁止と、その際の処分として「解雇」と明記されているのに、副業をしていたことが明らかになった場合、普通解雇になることがあります。

解雇の種類・普通解雇とは(2) 解雇の正当性の判断が難しい 

では、先に述べた「労働契約の継続が困難な事情」が何に当たるのか…。実はその判断が困難なのが普通解雇の特徴でもあります。
 
労働契約法上、解雇は、客観的に見て合理的な理由と、解雇の相当性が求められます。これらは抽象的な要件であるので、解雇の正当性を判断することは簡単ではありません。

解雇の種類・普通解雇とは(3) 具体的に普通解雇が認められるケース

東京労働局によると、普通解雇が認められるケースは、具体的に以下のような場合です。
・勤務成績が著しく悪く、指導を行っても改善の見込みがないとき
・健康上の理由で、長期にわたり職場復帰が見込めないとき
・著しく協調性に欠けるため業務に支障を生じさせ、改善の見込みがないとき
 
「著しく」「長期にわたり」などの抽象的な表現が多く、具体的な記述がないため、過去の判例などに基づいて決定する企業が多いようです。

解雇の種類(2) 整理解雇

普通解雇とは異なる特徴を持つ整理解雇。この整理解雇が認められるには、条件があるのです。

解雇の種類・整理解雇とは(1) いわゆるリストラのこと

整理解雇は、いわゆるリストラ(人員整理)を指します。
リストラは、Restructuring ( リストラクチュアリング )の略であり、本来は「再構築」という意味があります。余剰人員を整理することによって、企業の再構築を図るということです。
普通解雇は上で見たように労働者側に問題がある場合が多くありましたが、この整理解雇は会社側の都合で行われるものです。
労働者としてはそう簡単に整理解雇されてはたまらないものです。
 
整理解雇の要件は普通解雇よりも厳しくなっており、判例上、以下のような4つの要件を満たす必要があるとされています。

解雇の種類・整理解雇とは(2) 整理解雇が認められる4つの要件 

東京労働局によると、整理解雇が認められるには、以下の4点について、すべて満たすことが条件となっています。
 1)整理解雇することに客観的な必要があること:一部の人間の主観的な判断では整理解雇は認められません。
 
2)解雇を回避するために最大限の努力を行ったこと:部署替えなどの努力の形跡があるかどうかも判断基準です。
 
3)解雇の対象となる人選の基準、運用が合理的に行われていること:解雇する人の人選が、一部の人間の主観のみに基づいていないことが条件です。
 
4)労使間で十分に協議を行ったこと:何の話し合いもなく、一方的に最後通告をすることはできません。
 

解雇の種類(3) 懲戒解雇

 
懲戒解雇は、普通解雇・整理解雇に比べて、次の転職に与える影響が非常に大きい解雇です。それだけに、懲戒解雇は慎重に行われます。

解雇の種類・懲戒解雇とは(1) 企業秩序侵害に対する制裁としての解雇

懲戒解雇は、労働者が企業秩序侵害をした場合に認められる解雇です。
 
労働契約法15条では、企業秩序侵害の程度が、懲戒解雇をするにふさわしい程度に至っているかも要求されます。

解雇の種類・懲戒解雇とは(2) 就業規則に条項が書いてあることが必要 

懲戒解雇を行うには、一般に就業規則上の規定が必要であるため、就業規則に「このような場合は懲戒解雇とする」という旨の記述がなければ懲戒解雇は違法になります。
 
懲戒解雇処分が下されそうになったら、就業規則をもう一度熟読してみましょう。

解雇の種類・懲戒解雇とは(3) 客観的合理的理由・社会通念上の相当性が認められなければ無効  

客観的合理的理由・社会通念上の相当性がある、ということはどういうことでしょうか。
 
それはつまり、「企業秩序侵害に対する制裁として懲戒解雇がふさわしいといえる場合で、しかも処分方法として懲戒解雇することが労働者にとって過酷でない」ということです。長期にわたる無断欠勤や、業務にかかわるような重大な経歴の詐称、業績悪化の直接的要因となったなどの場合に、労働者側の情状なども考慮して判断します。

解雇の種類(4) 諭旨解雇(ゆしかいこ)

 
論旨解雇(ゆしかいこ)は、懲戒処分の一つである点では懲戒解雇と同じですが、懲戒解雇より一般に軽度の懲戒処分です。

解雇の種類・諭旨解雇とは(1) 懲戒解雇の処分を軽減した「普通解雇」

論旨解雇とは、使用者が労働者に対して行う懲戒処分の一つで、最も重い処分である懲戒解雇の場合と同程度の企業秩序侵害がありながら、会社の配慮で懲戒解雇より処分を若干軽減した解雇を指します。

解雇の種類・論旨解雇とは(2) 退職金を受け取れる可能性が高い

論旨解雇は、使用者と労働者が話し合い、あくまでも両者納得の上で解雇処分を受け入れるものです。

このため、扱いとしては普通解雇と同程度になり、退職金を受け取ることができる場合もあります。懲戒解雇の場合は、退職金不支給規定が定められていることが多く、退職金を受け取れるケースは稀です。

不当な解雇でお悩みなら労働問題に強い弁護士へ相談

 
もしもあなたが解雇されそうになっているのであれば、労働問題に強い弁護士に相談してみましょう。
 
解雇の判断は法律家でないと難しいものです。解雇されそうになっても、そもそもあなたが解雇になることが法的に正しいと言えるのかどうか、法的な観点から適切なアドバイスをもらうことができるでしょう。

解雇の4つの種類について解説しますのまとめ

 
労働は、私たちの生活のベースであり、安定した生活を築くために必要不可欠なものです。でももしも突然解雇されたら…あなたの生活は脅かされることになります。
 
そうなる前に、解雇されそうになったら、労働問題に強い弁護士に相談することをおすすめします。労働、特に解雇については、法的な知識が必要です。法律のプロによる的確な助言が、きっとあなたの力となるでしょう。

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この記事の作成者

ジコナラ編集部