労働審判の費用は?流れは?〜労働問題の番人「労働審判」の全貌をご紹介〜

労働審判という言葉を聞いたことがあるでしょうか?労働問題を迅速に解決するために作られた比較的新しい制度です。今回はこの労働審判について詳しくみていきたいと思います。労働問題でお困りなら、ぜひ参考にしてみてください。

目次

労働審判って知ってますか?

サービス残業など年々多くなってきている労働問題。それを自分だけで解決しようと思うと難しいですよね。

そんな労働問題を迅速に解決するために開始されたのが労働審判制度です。

しかし、労働審判について詳しく知らないという人もまだまだ多いのではないでしょうか。今回は労働審判について詳しく説明していきたいと思います。

労働審判を行うことができるのはこんな人!

労働審判は誰でも行うことができるというわけではありません。行うことが出来る対象の人はどのような人なのか見ていきましょう。

労働審判を行える人(1) 突然会社から解雇された

雇用に関するトラブルに合った人は、労働審判を行うこができます。

例えば、いきなり会社を解雇された、雇い止めをされた、退職強要されたなど雇用に関するトラブルに遭ったときは、労働審判を行うことができます。

労働者としての権利・利益に関わるトラブルに遭ったときは、労働審判を検討してみるようにしましょう。

労働審判を行える人(2) 賃金・残業代が振り込まれない

賃金に関するトラブルに見舞われたときも労働審判を行うことができます。

例えば

  • 残業をしているのに支払いがされていない
  • 給料に未払いがある
  • 退職金、賞与に未払いがある
  • 労働条件の不利益変更がある

このようなトラブルを抱えている場合、労働契約書や就業規則等にかかれている内容と支払われている賃金に違いがあるというような場合、労働審判を検討してみても良いかもしれません。

公務員は労働審判を起こすことができない

雇用に関するトラブルや賃金に関するトラブルがあっても、公務員は基本的に労働審判を起こすことが出来ません。

公務員は、国家公務員法や地方公務員法に基づいて登用されているので、民間の労働者と立場が違うのです。

そのため、何らかのトラブルがあっても基本的には労働審判の対象にはなりません。 

労働裁判を起こせない場合をご紹介

トラブルがあった時にトラブルを迅速に解決するためにおすすめの労働審判ですが、労働審判を起こせないときもあります。

労働審判を起こせない場合(1) パワハラやセクハラなど相手が個人の場合

パワハラやセクハラなどがあると仕事をするのも辛いですよね。

ですが、パワハラやセクハラなど対会社ではなく、対個人の場合労働審判を行うことはできません。

残念ながら個人と争うことは出来ないのですが、そのような行為を放っておくのは良くないので、会社を相手にして労働審判を申し立てるという方法もあります。
 

労働審判を起こせない場合(2) 労働組合が会社を訴えるなど「個々の労働者」に当てはまらない場合

労働組合と会社の争いは労働審判することが出来ません。

というのも、労働審判法に「個々の労働者と事業主との間に生じた民事に関する紛争」とあり、そのような決まりがあります。
この法律は、労働契約の存否その他の労働関係に関する事項について個々の労働者と事業主との間に生じた民事に関する紛争に関し、裁判所において、裁判官及び労働関係に関する専門的な知識経験を有する者で組織する委員会が、当事者の申立てにより、事件を審理し、調停の成立による解決の見込みがある場合にはこれを試み、その解決に至らない場合には、労働審判を行う手続を設けることにより、紛争の実情に即した迅速、適正かつ実効的な解決を図ることを目的とする。

労働審判法第1条
労働組合というのはあくまで団体で、個々の労働者ではないので何かあっても労働審判を行うことができません。

労働審判と裁判は何が違うのか〜メインポイントをピックアップ〜

労働審判と裁判って何が違うの?と思っている人もいるかもしれませんが、一体何が違うのか大きな違いを見ていきましょう。 

個々の労働者の紛争のみを対象にしている

裁判は労働組合も対象になりますが、労働審判手続の対象は個々の労働者になります。

個々の労働者と事業者のみを対象としているので、労働組合と事業者などの集団労働関係紛争は裁判審判では対象外ということになります。

同じく貸金返還請求なども対象にならないので、覚えておくようにしてください。 

裁判官と二人の労働審判員によって3日以内に判決が下される

労働審判は企業と個々の従業員、つまり労働者との間である個々の労働者の紛争を迅速に解決することを目的にしています。

裁判は長い時間がかかりますが、労働審判は判決が下されるのもとても早いです。

原則、3回以内の期日で調停による解決が試みられます。

もしも調停で成立しなかった場合は、労働審判が行われるのです。
 

手続きは非公開で、法廷ではなく一般の部屋で行われる

労働審判を申し立てることを考えているけれど、申し立てたことを知られるのでは?と不安に思っている人もいるのではないでしょうか。

裁判の場合法廷で行われるので、いろいろな人に知られることになりますよね。

ですが、労働審判の手続きは非公開で、一般の部屋で行われるので、誰かに知られるというようなことはありません。

裁判と大きく異なるので、安心するようにしてください。

最後に労働審判にかかる費用と流れを一挙に紹介!

これまで労働審判に関する情報を紹介してきましたが、審判するとなると気になるのが費用ではないでしょうか。どれぐらいの費用がかかるのでしょう。

労働審判の弁護士費用

労働審判の弁護士費用は、事務所や請求金額によって異なるので一概に言うことはできませんが、相場は以下の通りです。

  • 相談料(1時間)約1万円
  • 手続実費 役5万円
  • 労働審判着手金 約20~40万円

上記のあたりが相場であると言えます。通常の民事裁判とほとんど同じ金額なので、安いとはいえませんが労働問題を何とかしたいと思っているのであれば、弁護士に相談してみると良いでしょう。

労働審判を行うならまずは申立書の作成から!

申し立てをすることから労働審判の手続きは始まるので、まずは申込書を作成しましょう。

申立書には

  • 基本事項
  • 申立の趣旨
  • 申立の理由

を記載する必要があります。申立書の作成サポートを行なっている弁護士も多いので相談した上で手続きを任せてしまうのも良いでしょう。

申立後は2〜3回の期日呼び出しが行われ、話し合いをして審判が下される

労働審判を申し立てて、1回目で話し合いがつけばそこで終了しますが、ほとんどの場合2~3回の期日呼び出しが行われ、そこで話し合いがされて審判が下されることになります。

2回目の話し合いで決まればよいですが、2回目の時点でも意見が食い違っていたり解決しない場合は、第3回期日が行われることになります。

ここで話し合いがまとまれば調停が終了しますが、まとまらないという場合裁判所によって審判が下されます。

難しい手続きや答弁書の作成は労働問題に強い弁護士に依頼するのがベスト!

労働審判は個人で申し立てることができますが、迅速に確実に問題を解決するには弁護士に依頼するのが1番ベストです。

弁護士が作成した申込書の方が正確で印象が良いでしょうし、自分で行わなければならない手続きも弁護士が全て行ってくれるので、面倒なことをする必要はありません。

難しい手続きなどは労働問題に強い弁護士に相談して手続きを有利に進めてもらいましょう。

弁護士に相談する

労働審判の費用は?流れは?〜労働問題の番人「労働審判」の全貌を公開〜のまとめ

労働問題に悩んでいる人を助けるための労働審判について紹介してきましたが、いかがでしたか?

労働審判は条件が揃っているのであれば個人でも申し立てることができます。

ですが、より正確に行いたいのであればやはり弁護士に相談するのがベストであると言えます。

今現在、仕事先に問題があるのであれば放っておくのではなく、自分が出来ることから始めてみましょう。
この記事の作成者

ジコナラ編集部